出版社内容情報
成熟した果実のみを提示したと評されるガウス。しかし原典からは考察の息づかいが読み取れる。4次剰余理論など公表した5篇すべてを収録。本邦初訳。
内容説明
本書は、ガウスが24歳で公刊した『アリトメチカ研究』以降に公表されたすべての数論論文を収めた。平方剰余相互法則を証明した3篇からは、円周等分方程式論を経て類体論への道が望見でき、さらに高次の4次剰余相互法則の探索の2篇からは、複素整数へと数領域を拡大する姿勢が見える。「はじまりの数学」の現場に立ち会う醍醐味が味わえる、本邦初の原典からの翻訳。『ガウスの数論』姉妹編。
目次
アリトメチカの一定理の新しい証明
ある種の特異級数の和
平方剰余の理論における基本定理の新しい証明と拡張
4次剰余の理論 第一論文
4次剰余の理論 第二論文
著者等紹介
ガウス,ヨハン・カール・フリードリヒ[ガウス,ヨハンカールフリードリヒ][Gauss,Johann Carl Friedrich]
1777‐1855年。ドイツ生まれ。代数学ことに数論に先駆的な業績を残した。ほかに幾何学、解析学、確率統計学、測地学、電磁気学にも定理や法則にその名を残す。業績の公表は自己抑制的で、後に遺稿や日記、公表論文の解読から時代に先駆けた成果が数多く追認された
高瀬正仁[タカセマサヒト]
1951年、群馬県生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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