ちくま学芸文庫
トポロジー―基礎と方法

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  • サイズ 文庫判/ページ数 366p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480090867
  • NDC分類 415.7
  • Cコード C0141

内容説明

クラインの壷やオイラーの一筆書きで知られる奇妙でやわらかなこの数学に、20世紀の数学者たちは大きな可能性を見出した。微積分や群の手法がそこに導入されると、トポロジーは基礎・応用ともに爆発的な発展を見せ、現代数学の基底としてゆるぎない地位を確立した。本書は、図版を多用しつつ、ていねいに基礎から抽象の階段を上る。ごく基本の集合や写像に始まり、距離空間の例として実数直線を復習し、そこから位相空間とトポロジーへ、さらに多様体へと上昇を続けていく。トポロジーの歴史や、力学・生物への話題も添えられ、初学者が全体への見通しを立てられるよう配慮された格好の入門書。

目次

トポロジーの歩み
集合
写像
関係
実数直線
位相空間
位相空間の性質
トポロジー
多様体
閉曲面の分類
位相幾何
ベクトル場
力学系と構造安定性
形態形成論とモデル

著者等紹介

野口廣[ノグチヒロシ]
1925年、東京生まれ。東北大学数学科卒業。のちミシガン大学に留学。イリノイ大学客員教授、早稲田大学理工学部教授を経て同大学名誉教授。理学博士。93年より2004年まで数学オリンピック財団理事長を務め、現在、情報オリンピック日本委員会専務理事。また一本のひもから自在に生み出される「あやとり」の研究・紹介でも知られている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

オザマチ

9
写像とはなにか、集合・位相とはなにか、という所から始めてトポロジーの世界を覗くことができる本。説明は丁寧だが、後半はとても難しく感じた。いつか再チャレンジしたい。2013/02/23

roughfractus02

4
位相空間が直観的に把握しづらいのは、座標化以前に次元が想定されるからだろう。本書は、まずユークリッド空間に反例を立てて定理の成立しない場面を提示し、同時に集合からの証明では成立するという抽象化の手順で位相を説明する。また、力点を多様体に置き、目盛付きの局所座標によって位相空間を多様体に変換つつトポロジーが計算できる工夫もなされている。最後の応用例はカタストロフィー理論に関する構造安定性と生物の形態形成があり、後者はジョフロワ・サンティエールのように冒険的だ(同著者『トポロジーの世界』の脳への応用もだが)。2017/12/02

春日太郎

1
学生時代に読みたかった本.でも今読んでももちろん楽しい.

壱萬参仟縁

1
裏表紙によると、初学者の入門書の位置づけのようだが、かなり難しい印象を受ける。金魚を使った図式化とか、メービウスの帯、あやとりのような図示はなんとかわかるが、結構難しいと思う。また、再チャレンジしてみたい。2012/05/28

TaKUMA7

1
トポロジーについて、集合論→位相→位相幾何学と順に基礎的な話をすすめていき、最後に少し発展的な内容も含んでいるトポロジーの分かりやすい入門書。理解しきれていない部分があるので、この本を読み直すか、もしくは他の本に手を出すかなどしていきたいと思った。2010/06/05

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