内容説明
ガウスは50桁ぐらいの計算はものともしなかった。むしろ楽しみですらあった。しかも数字に異常な記憶力があり、いちど計算したことのある数は自在に取り出すことができた。整数の研究にも熱情を注ぎ、法則の発見のために独力で大きな数表をつくった。素数の表、二次剰余・非剰余の表、1000以下の素数の逆数の表…。このように数学の神に導かれたガウスもいたし、一生を数学に生きたオイラーもいた。狂熱に引きまわされ短い生涯を駆け抜けたアーベルやガロアもいた。他にアルキメデス、ニュートン、ライプニッツなど全20人が登場。天空を舞うような彼らの高揚感を熱くつづった「数学者物語」。
目次
1 古代の数学(アルキメデス;ギリシア以前 ほか)
2 近世数学のみなもと(ガリレイ;ケプラー ほか)
3 近世数学の開花(ニュートン;ライプニッツ ほか)
4 近世数学の高峰(新しい惑星の発見;ガウス ほか)
著者等紹介
岩田義一[イワタギイチ]
1916‐2000。大分県生まれ。旧制第三高等学校から、東京帝国大学理学部物理学科卒業。のち同校助手を経て、1981年までお茶の水女子大学教授。理学博士。1964年「静電磁場における電子、およびイオンの運動に関する研究」で仁科賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nbhd
12
ざんねん。僕にとっては、黒板につらつら数式を並べていくような、退屈な数学の先生が書いた本だった。数学者の伝記が感動を呼ぶのは(もしくは僕が期待しているのは)、そばにいたらちょっと距離を置きたくなるくらいに、数学だけにこだわって、数字だけしか見えてないような「超人的なひたむきさ」だと思うのだけど、そういうところへのフォーカスが甘め。2016/01/18
midorikawa-e
5
数学の歴史に名を連ねる20人くらいの数学者たちのコンパクトな評伝。こういう本を読んだからって、数学についての理解に繋がるわけでは全くないですけど、たまにこういう概観的なものが読みたくなります。2015/05/28
ちくわん
3
よくあるタイプの数学者別数学史、と思いきや。登場するのはいつもと同じの方々。ホイヘンスやダランベール、ヤコービは他ではあまり見かけないが。数式は出てこないものの割と細かいことまで書いてあります。 驚いたのは書かれたのが昭和25年!まったく古く感じません。 個人的には「アーベルとヤコービ」に二人の関係が初耳で面白かったです。2017/09/23
オランジーナ@
1
ガロアの人生は悲惨すぎる。数学者の業績についてもうすこし詳しく解説が欲しかった。2016/05/19
あーる
0
あまりにも古典的過ぎて面白くなかった。キリスト教に批判的な点や著者の趣向によりすぎている2013/07/26