内容説明
視覚、聴覚、書字への技術導入によって、主体であったはずの人間の意識までもが機械装置にとってかわられる。人間は生理学と情報工学へと解体され、操作されうるものになりはてた。リルケ、カフカ、ハイデガー、シュミットらによるテクストなど膨大な文献を渉猟しつつ、近代メディアの与えた衝撃を解読する。下巻はフィルムからタイプライターの章を収め、世界規模で繰り広げられるようになった戦争と技術の結託から、やがてくるコンピュータの支配の幕開けまでを描く。
目次
フィルム(映画の第一次世界大戦とユンガー少尉;フリートレンダー『蜃気楼機械』;精神医学と精神分析における映画;ドッペルゲンガー―映画の映画化;ミュンスターベルクの映画による精神工学 ほか)
タイプライター(男の手から女の機械へ;ハイデガー「手とタイプライターについて」;ニーチェのタイプボールと女性秘書たち;デスクワークする近代のカップル;タイプライターによる思索 ほか)
著者等紹介
キットラー,フリードリヒ[キットラー,フリードリヒ][Kittler,Friedrich]
1935年生まれ。ベルリン・フンボルト大学文化学・芸術学研究所教授。ドイツ文学、メディア論、文化学などの分野できわめて独創的な思想を世に問い続けている
石光泰夫[イシミツヤスオ]
1949年、大阪府生まれ。東京大学大学院総合文化研究科・教養学部教授。ドイツ文学・表象文化論
石光輝子[イシミツテルコ]
1950年、兵庫県生まれ。慶応義塾大学商学部教授。ドイツ文学・ドイツ文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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またの名
igi_tur
Ecriture
hobby no book
ヤマニシ
-
- 和書
- 愛が嫌い