ちくま学芸文庫
魔術の帝国―ルドルフ二世とその世界〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 404p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480089472
  • NDC分類 230.5
  • Cコード C0122

内容説明

16世紀にスペイン、ネーデルラント、ボヘミア、ハンガリーを含む「世界帝国」を実現したハプスブルク家は、ルドルフ二世(1576‐1612年)の時代をへて三十年戦争に突入し、歴史的衰勢へ向かう。イギリスの歴史家エヴァンズは、この激動の時代に着目し、従来、鬱病質でオカルトに入れあげた風変わりな君主とみられていた皇帝ルドルフと、そのプラハ宮廷の実像に迫り、宗教対立の複雑な政治史、ルネサンス以来脈々と続く普遍主義、その根底にある錬金術やヘルメス主義・オカルト思想の継承者たち、マニエリスム芸術家たちの知的交流を、膨大な資料で活写する。

目次

1 ハプスブルク家、ボヘミア、そして帝国
2 ルドルフと政治
3 ルドルフと宗教
4 ハプスブルク家、ボヘミア、そして人文主義文化

著者等紹介

エヴァンズ,ロバート・J.W.[エヴァンズ,ロバートJ.W.][Evans,Robert John Weston]
1943年、イギリス・チェルトナム生まれ。ケンブリッジ大学ジーザス・カレッジ卒業。オックスフォード大学近代史欽定講座教授。近世・近代の中欧・東欧史、ウェールズ史

中野春夫[ナカノハルオ]
1957年生まれ。東京大学大学院博士課程(英文学専攻)単位取得退学。学習院大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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スミレ雲

4
【図書館本】とても面白かった。カタカナの地名、人名が沢山出てきて、この時代にそれほど明るくないので、消化不良感半端ない。15、16世紀の中央ヨーロッパの政治、宗教、科学、芸術等を扱っている。とても不安定な時代で、宗教改革、科学革命、政治革命があった。個人的には、プラーエ、ケプラーのことが関心ごと。2018/10/07

あああああ

1
「分裂ドイツはクソ」「中央集権は神」という近代的な発想から逆算して設計されていたかつての近世ドイツ史に対する反論という、まあ今風な本。しかし宗教改革時代のドイツ人たちが単なる無能なアホではなかったという議論をすればするほど、30年戦争の悲劇性はより重厚になっていくんだよなあ。2017/03/30

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