ちくま学芸文庫<br> エロティシズム

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ちくま学芸文庫
エロティシズム

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  • サイズ 文庫判/ページ数 493p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480087997
  • NDC分類 954
  • Cコード C0110

内容説明

労働の発生と組織化、欲望の無制限な発露に対する禁止の体系の成立、そして死をめぐる禁忌…。エロティシズムの衝動は、それらを侵犯して、至高の生へ行き着く。人間が自己の存続を欲している限り、禁止はなくならない。しかしまた人間は、生命の過剰を抑え難く内に抱えてもいる。禁止と侵犯の終りなき相克にバタイユは人間の本質を見ていった。内的体験と普遍経済論の長い思考の渦から生まれ、1957年に刊行された本書によって、エロティシズムは最初にして決定的な光を当てられる。バタイユ新世代の明快な新訳で送る、待望の文庫版バタイユの核心。

目次

第1部 禁止と侵犯(内的体験におけるエロティシズム;死に関係した禁止;生殖に関係した禁止;生殖と死の類縁性;侵犯 ほか)
第2部 エロティシズムに関する諸論文(キンゼイ報告、悪党と労働;サドの至高者;サドと正常な人間;近親婚の謎;神秘主義と肉欲 ほか)

著者等紹介

バタイユ,ジョルジュ[バタイユ,ジョルジュ][Bataille,Georges]
1897‐1962年。20世紀フランスの総合的思想家。第二次大戦前は、美学・考古学誌『ドキュマン』、左翼政治団体“民主共産主義サークル”、宗教的秘密結社“アセファル”などで活躍。大戦中に『無神学大全』(『内的体験』、『有罪者』、『ニーチェについて』)を発表。大戦後は、書評誌『クリティック』を中心に広汎で尖鋭な論陣を張る

酒井健[サカイタケシ]
1954年、東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒業後、同大学大学院に進学。パリ大学でバタイユ論により博士号取得。現在、法政大学文学部教授。著作に『ゴシックとは何か』(サントリー学芸賞)など
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

青蓮

107
以前、挫折したので再挑戦したものの、全く歯が立たなかったです。読めば読む程、解らなくて、最後の方は力尽きて斜め読み。果たしてこれで読んだと言えるのか疑わしいですが、とりあえず登録。同著者の「エロスの涙」の方が遥かに解りやすいので、興味がある人はそちらから読むのをお勧めします。「人間の性活動は禁止によって制限されていて、エロティシズムの領域は禁止への侵犯の領域になっている。エロティシズムの欲望は、禁止に打ち勝つ欲望にほかならない」「性の快楽は罪悪に染まっていればいるほど強烈になる」また折を見て再挑戦したい。2017/07/18

かおりんご

52
完全なる哲学書!タイトルにだまされてはいけません。全然エロティックな気持ちにはならず、こうやって分析されるとほほーっと唸ってしまいます。私がこの作品を理解できたのかは微妙。一つ分かったのは、痛みを耐える表情と恍惚の表情(オーガズムに耐えているときの顔)は似ているということ。痛めつけるのが好きな人は、無意識にそれを感じ取っているのかもですね。再読の余地ありです。2014/09/28

zirou1984

43
男は性的なものに聖的な幻想を抱く。それはアマノウズメ命の神話からAV女優へのリプライにまで通じる普遍的現実だ。本書によれば、そこにあるのは禁止への侵犯に快楽を見い出す人間固有の特質であり、禁止とその根底をなす不安に対する感受性こそがエロティシズムを内的体験たらしめる。人間を動物から分離させる、禁止の衝動にあるのは暴力への恐怖心だ。「エロティシズムとは、死におけるまで生を称えることだ」それはタナトスを、生の不連続を乗り越えようとする衝動であり、死を淫蕩な発想に結びつけるほど死と慣れ親しむ良策はないのだろう。2016/03/09

猫丸にゃん太

42
人間の魂は外界から閉じられた球であり、だから孤独で辛いのだ。エロティシズムは球の扉を開く鍵であり、興奮が高まる程扉は大きく開き、外界の他者との一体感が進み、恍惚感は高まる。エロティシズムは最初に禁止を設定し、禁止が強い程これを違反した時の興奮は高まり、恍惚感は高まる。そして、これが人間固有の装置である。以上のことが第一部で確認され、第二部ではサド侯爵、近親相姦の禁止、聖職者の肉欲の禁止、宗教に於ける生贄と祭りなどがエロティシズムと絡めて考察される。話は冗長的かつ非論理的な猛毒だが、興味深く応用範囲も広い。2015/03/20

かんやん

30
「エロティシズムとは死に至るまで生を称えることである」。不連続/連続、禁止/侵犯、労働/暴力(聖なるもの)などの対概念を用いて、人間の経験の諸相を探る。合理的な労働の世界が文化を築き、それを守るために様々な禁止(性や死にまつわる)が課せられるが、欲望はそれを超えてゆく。「自然への否定である理性」の否定は、しかし、自然への回帰ではない。止揚されているのだ。エロティシズムは単なる生殖ではないし、原始的、動物的であるときには遠ざかる。根本の論旨は明解であるが、エロティシズムは内的体験であり、外から捉えられない。2018/10/23

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