ちくま学芸文庫<br> 原典訳マハーバーラタ〈2〉

ちくま学芸文庫
原典訳マハーバーラタ〈2〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 456p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480086020
  • NDC分類 929.881
  • Cコード C0198

内容説明

パーンチャーラ国の王女がパーンダヴァの五人の兄弟の共通の妻になる。パーンダヴァの名声は高く、国が繁栄したので、クル族の長子ドゥルヨーダナはこれを嫉み、叔父シャクニと謀ってユディシティラ(パーンダヴァの長兄)を賭博に招いて破り、王国と財産を奪い、生理期間中の妻を裸で引きまわして辱しめた。パーンダヴァたちは二度目の賭博にも敗れ、十二年間森で暮らし、十三年目には人に知られぬよう生活をしなければならなくなった。パーンダヴァたちはカーミヤカの森へ向けて出発した。

目次

第1巻 最初の巻(アーディ・パルヴァン)続き(ヒディンバ殺し;バカ殺し;チトララタ;ドラウパディーの婿選び式 ほか)
第2巻 集会の巻(サバー・パルヴァン)(集会場;協議;ジャラーサンダ;世界制覇 ほか)

著者等紹介

上村勝彦[カミムラカツヒコ]
1944年、東京浅草に生まれる。1967年、東京大学文学部卒業。1970年、同大学院人文科学研究科(印度哲学)修士課程修了。サンスクリット詩学専攻。現在、東京大学東洋文化研究所教授
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感想・レビュー

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NAO

61
従弟たちの名声と繁栄に嫉妬した百王子の長男がいかさま賭博でパーンドゥ五兄弟のすべての財産を奪い、妻を辱め、12年間森で過ごすことを強要する。インドの王家は長子相続が基本のようだが、一族を滅亡させるという予言をされた百王子の長男といい、賭博に負けたパーンドゥの長男といい、長子が一家に災いを為すという設定がいかにも神話らしい。結婚を求められた三姉妹の末妹がパーンドゥを産み、パーンドゥの三男アルジュナから系譜が続いていく、というのも興味深いところ。森の炎上は、雷などによる自然発火を神聖化したものだろうか。2017/12/05

Yoko Narano

2
重要なエピソード満載の第二巻。クリシュナが初登場する。賭博で王国を失うくだりは、ユディシュティラ、はっきり言って最低の男だと思わないでもなかった(妻まで賭けて失ってしまう。一応、救済はされたけど)。ビーマの怒りのほうがまっとうな気がする。クリシュナ、アルジュナ、ビーマのおしのび旅行(じゃなくて、ジャラーサンダを倒しに行く)は楽しそう。この三人がいれば道中怖いものなしだろうし。2019/03/31

荒野の狼

1
インドの二大叙事詩の一つマハーバーラタのサンスクリット語からの訳の2冊目で第1巻最初の巻の後半139-225章と第2巻集会の巻の全てである1-72章を含む。この2冊目ではマハーバーラタでもっともよく語られる話が含まれており、この2冊目を読むだけで主要なストーリーの3分の1ほどは原典で読んだといえる。この2冊目も単なる地名の列挙(第2巻の23章途中から29章まで)を省略したりと、読みやすさを主眼においているので、全訳ではない。2010/12/28

fantamys

1
パーンダヴァ兄弟の大冒険。2015/09/28

みづはし

1
一番印象に残ったのはインドラ神がシヴァ神に屈服するお話でした。ここまで序列が明確にされてるのかと。カーンダヴァの放火も印象に残りました。クリシュナとアルジュナが森を焼いてそこに住む生き物を虐殺するという。なんでこんなことをするのか謎。この巻の目玉はシャクニとユディシュティラの賭博対決ですが、粗筋通りだったのであまり感銘はなく、先に挙げた2点の方が印象に残りましたねー。2014/11/04

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