ちくま学芸文庫<br> 男性の誕生―『黄金のろば』の深層

ちくま学芸文庫
男性の誕生―『黄金のろば』の深層

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  • サイズ 文庫判/ページ数 373p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480085740
  • NDC分類 992
  • Cコード C0111

内容説明

女性は女性で「ある」が、男性は男性に「ならねばならない」。では、男性が精神的な成熟を得るには、何が必要とされるのか。「男らしさ」という概念がますますあいまいになりつつあるいま、男性が精神的に一人前になるのはいっそう困難さをましている。本書は、この難題にユング心理学の立場から迫る。ローマ時代の古典小説『黄金のろば』を題材にとり、ろばの姿に変身した主人公がさまざまな試練を経て人間に戻る、というこの物語を、“男性が母親コンプレックスを克服して成長するプロセス”の象徴ととらえ、“内なる女性性”、ひいては自己を抑圧することなく解放・統合することの重要性を明らかにする。

目次

第1章 アプレイウスの生涯と哲学
第2章 二人の道連れとアリストメネースの話
第3章 ルキウスは、ビュラエナ、フォーティス、そしてやぎの皮袋に出会う
第4章 ろば
第5章 アモールとプシケー1
第6章 アモールとプシケー2―プシケーとエロスのメルヒェン
第7章 プシケーの課題
第8章 カリテー、トレーポレムスと地下的な影
第9章 ろばが仕える主人たち
第10章 ルキウス、我に帰る
第11章 女神イシス
第12章 物質と女性性

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しょうゆ

1
「黄金のロバ」をユング心理学の観点から、分析した一冊。この著書に現れる膨大な象徴、さらには「アモールとプシケー」の神話などを紐解いていく論旨は圧巻だった。中でも「永遠の少年」からのさらなるプエル論の発展がみてとれて、面白い。これを読んで、再度「黄金のロバ」を読んで、もう一度この本を読むというのをあと2周くらいやってみたいと思える一冊だった。2021/11/04

柳水

0
男性は生涯のうちに一読しておくべきだと、男性である私は強く感じました。というのも、本を通じて自己について気づくことができた点がとても多くありました。そして、「自己実現」この言葉の正しい意味を知ることができたように思います。2024/03/25

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