内容説明
漢の高祖(前206)から、新の王莽(23)まで、『史記』に次ぐ第二番目の中国正史『漢書』全100巻(現行120巻)。帝王の業績「帝紀」、系譜の「表」、文化・地理などの「志」、人々の事蹟「列伝」、その記述は、歴史における個人の役割を重視した。人々の生きざまを、その弱さ愚かさをも含めて克明に描き、人間の運命を洞察する歴史文学として底知れぬ魅力をたたえ、後世史家の範となる。「権勢利慾の交わり、古人これを羞ず」。第4巻は、悲劇的基調をたたえて展開する「列伝」冒頭。
目次
陳勝項籍伝第一
張耳陳餘伝第二
魏豹田〓(たん)韓王信伝第三
韓彭英盧呉伝第四
荊燕呉伝第五
楚元王伝第六
季布欒布田叔伝第七
高五王伝第八
蕭何曹参伝第九
張陳王周伝第十〔ほか〕
著者等紹介
班固[ハンコ]
32‐92年。後漢の歴史家。扶風安陵(今の陜西省咸陽)の人。歴史家班彪の子。幼くして文章をつくり、長じてひろく典籍に通じた。のち、宮中の書籍の校訂や管理にあたる。父の志を継ぎ、二十数年を費して『漢書』を書く。晩年、皇帝に対する叛逆の陰謀にまきこまれ、連座して官位を剥奪され獄死した
小竹武夫[オダケタケオ]
1905~82年。金沢市に生まれる。京城帝大法文学部卒。金沢美術工芸大学教授などを勤める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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