ちくま新書<br> 日本経済を診る―シン・競争の作法

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ちくま新書
日本経済を診る―シン・競争の作法

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  • サイズ 新書判/ページ数 368p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480077400
  • NDC分類 332.107
  • Cコード C0233

出版社内容情報

緊急出版!

隠蔽された現実を経済データからあぶりだす



デフレ脱却 賃金と物価の好循環 人手不足 責任ある積極財政



荒唐無稽な政策キャッチフレーズに惑わされるな!

階級や利害の対立を直視し、健全な社会をつくる



異次元緩和が実現したのは円安と株高だけであった。恩恵を受けたのは輸出企業と投資家。多くの国民は蚊帳の外に。コロナ禍以降、混迷はより深まる。交易条件の悪化、実質円安の進行、実質賃金の低下。私たちの経済状況は悪化の一途をたどっている──。マクロ経済学の第一人者が、データを丹念に読み解き、とくに九〇年代以降の日本経済の変貌ぶりを診断。まっとうな保守主義の立場から、理論と実証を通じて政策を批判的に検証し、進むべき道筋をはっきりと照らす。


【目次】

プロローグ マクロ経済データと向きあってきて 



第1部 診断書を書く──価格を診る 

第1章 なぜ、インフレになっても「デフレ感覚」が続いたのか? 

第2章 物価を診る──「デフレ感覚」の正体とは? 

第3章 賃金を診る──労使協調の賃上げの不思議 

小休止 需要と供給が出てこない! 



第2部 診断書を書く──金利、外国為替、株価を診る 

第4章  「マイナスの実質金利」をめぐる診断記録──あるいは、見えづらくなった預金者の負担 

第5章  「もはや1ドル360円時代の円安に逆戻り」をめぐる診断記録──あるいは、見えづらくなった国民の負担 

第6章  「「バブルぬき」の高株価」をめぐる診断記録──あるいは、見えづらくなった「株主以外の国民」の負担 

小休止 投資家にとってのマクロ経済学──失敗しても納得できる投資 



第3部 診断書を書く──モノ、カネ、ヒトの循環を診る

第7章 SNAから診た日本経済──交易損失が明るみにした「円高阻止」の功罪

第8章  資金循環表から診た日本経済──複雑怪奇な資金循環を生み出した財政金融政策の功罪 

第9章 労働統計から診た日本経済──「人手不足」という巧妙なレトリック

小休止 旧いマクロ経済データを診る──そこに政策の愚を読む 



第4部 そして処方箋を書く 

第10章  巧妙な政策レトリックと滑稽な政策ロジック──表面上の対立の解消と実質的な対立の深化 

第11章 「健康な経済」のための政策処方箋──財政規律の回復をきっかけとして 

小休止 『ブリュメール18日』を読んで──「シン・競争の作法」 



エピローグ 町医者と専門医のはざまで

内容説明

異次元緩和が実現したのは円安と株高だけであった。恩恵を受けたのは輸出企業と投資家。多くの国民は蚊帳の外に。コロナ禍以降、混迷はより深まる。交易条件の悪化、実質円安の進行、実質賃金の低下。私たちの経済状況は悪化の一途をたどっている―。マクロ経済学の第一人者が、データを丹念に読み解き、とくに九〇年代以降の日本経済の変貌ぶりを診断。まっとうな保守主義の立場から、理論と実証を通じて政策を批判的に検証し、進むべき道筋をはっきりと照らす。

目次

プロローグ マクロ経済データと向きあってきて
第1部 診断書を書く―価格を診る(なぜ、インフレになっても「デフレ感覚」が続いたのか?;物価を診る―「デフレ感覚」の正体とは?;賃金を診る―労使協調の賃上げの不思議;需要と供給が出てこない!)
第2部 診断書を書く―金利、外国為替、株価を診る(「マイナスの実質金利」をめぐる診断記録―あるいは、見えづらくなった預金者の負担;「もはや1ドル360円時代の円安に逆戻り」をめぐる診断記録―あるいは、見えづらくなった国民の負担;「「バブルぬき」の高株価」をめぐる診断記録―あるいは、見えづらくなった「株主以外の国民」の負担;投資家にとってのマクロ経済学―失敗しても納得できる投資)
第3部 診断書を書く―モノ、カネ、ヒトの循環を診る(SNAから診た日本経済―交易損失が明るみにした「円高阻止」の功罪;資金循環表から診た日本経済―複雑怪奇な資金循環を生み出した財政金融政策の功罪;労働統計から診た日本経済―「人手不足」という巧妙なレトリック;旧いマクロ経済データを診る―そこに政策の愚を読む)
第4部 そして処方箋を書く(巧妙な政策レトリックと滑稽な政策ロジック―表面上の対立の解消と実質的な対立の深化;「健康な経済」のための政策処方箋―財政規律の回復をきっかけとして;『ブリューメル18日』を読んで―「シン・競争の作法」)
エピローグ 町医者と専門医のはざまで

著者等紹介

齊藤誠[サイトウマコト]
1960年生まれ。國學院大學経済学部教授。1983年京都大学経済学部卒業、1992年マサチューセッツ工科大学経済学部博士課程修了、Ph.D.取得。住友信託銀行調査部、ブリティッシュ・コロンビア大学、京都大学、大阪大学、一橋大学、名古屋大学を経て2025年4月より現職。2007年に日本経済学会・石川賞を受賞。2014年に紫綬褒章を受章。主な著書に『金融技術の考え方・使い方』(有斐閣、日経・経済図書文化賞受賞)、『資産価格とマクロ経済』(日本経済新聞出版社、毎日新聞社エコノミスト賞受賞)がある。マクロ経済学において理論、実証、政策提言の分野で先端的な研究をつづけ、高い評価を得ている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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よっち

26
マクロ経済学の観点と保守主義の立場から、とくに九〇年代以降の日本経済の変貌ぶりを診断して進むべき道筋を考察する1冊。徹底したデータ分析で90年代以降の長期停滞からアベノミクス、コロナ禍、現在の株高までを冷静に振り返りながら、競争の再定義を行うことで単なる勝者総取りではなく、経済全体の底上げにつながる競争を提唱していて、耳当たりの良い政策の実態を、実質ベースのデータで丁寧に検証しながら、競争原理が十分に働いていない日本経済の構造問題を指摘して、地に足のついた処方箋を提示している点はなかなか興味深かったです。2026/05/24

しゅー

9
★★★3つの隠された対立軸。まず借りっぱなしの政府vs貸しっぱなしの家計。インフレ状態下でもはびこるデフレ感覚によって、マイナスの実質金利でも家計は貸し続ける。その背後には交易条件の悪化と消費者の節約志向。次に資本vs労働。長期的にみて労働生産性は改善するも労働分配率は低下傾向。さらに最近の価格転嫁を前提とした賃上げで実質賃金は下がり続ける。最後に輸出企業vs国民。本来は国を豊かにする円高を阻止することで輸出企業を過剰に保護してきた。PB黒字化宣言で長期金利上昇の環境整備。円安政策の放棄。健全な労使対立。2026/04/20

chiro

3
マクロ経済の動きを長いスパンデータを元に解析して現状進められている施策との齟齬をあぶり出して見せてくれている著作。著者があえて「診る」と称したスタンスがよく理解できる内容で学者としての矜持が感じられる著者らしい内容であった。かつてピケティも「21世紀の資本」で過去からの膨大なデータからの視点で現在の現象が実は近視眼的に過ぎることを詳にしたこととも合わせて大切なスタンスだと感じた。2026/04/29

takao

2
ふむ2026/05/06

Go Extreme

1
📊日本経済の現実 異次元緩和:円安+株高=輸出企業+投資家の恩恵、多くの国民:蚊帳の外 コロナ禍以降:交易条件悪化+実質円安進行+実質賃金低下=混迷深化 ⚖️3つの対立軸 ①政府vs家計:マイナス実質金利=家計の負担:政府へカネ借りっぱなし ②資本vs労働:価格転嫁の賃上げ=実質賃金↓ ③輸出企業vs国民:過剰な円高阻止=国民の負担:国を豊かにする機会損失 🌱シン・競争の作法 脱キャッチフレーズ:健全な労使対立⇔利害対立の直視=健全な社会 政策転換:円安政策放棄+PB黒字化⇒金利上昇環境整備=保守主義2026/06/09

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