出版社内容情報
古代から要衝であり続ける大阪を調べまくりました。産業の発展史からややこしい私鉄事情、住民気質、繁華街の成り立ちまで。魅力的な大阪をひもとく62のこと。
内容説明
古代から要衝であり続ける大阪を調べまくりました。高低差の激しい地形、産業発展の歴史、ややこしい私鉄事情と沿線ごとの特徴、住民気質、キタやミナミなど街の成り立ちからディープサウスのスポットへ…。話のネタになるウンチクや雑学、古地図や錦絵、古写真も満載しました。「大阪って、こんなところだったんだ」「大阪には、そんな歴史もあるんだ」「大阪は、お笑いと粉もんだけじゃなかったんだ」と驚きもあるはず。歩き回って、あらためて見えた大阪の底力をご報告します。
目次
大阪府市区町村区分図
第1章 水の都の高低差
第2章 なにわヒストリア
第3章 「商都・大阪」興亡史
第4章 私鉄の王国
第5章 キタとミナミ、そしてディープサウス
第6章 未来都市・大阪
著者等紹介
歯黒猛夫[ハグロタケオ]
1962年生まれ、大阪府岸和田市出身。府立和泉高校卒業。大阪に拠点を置くライタープロダクション「オフィステイクオー」代表。歴史から軍事関係、ドラマ、旅行ガイドなど幅広く執筆する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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HANA
64
題名とは違って単なる大阪礼賛本に堕することなく、地形や歴史、私鉄に南北の差といった所がコンパクトに紹介され、大阪ならではの特色ある雰囲気を上手く描いている一冊だと思う。個人的にまず驚いたのは環状線から見る高低差。何度も乗っているけど、言われてみれば確かに車窓の風景が思い当たる。あと再開発で綺麗にはなったが人間らしい猥雑さが消えたディープサウスとか、町中に突如出現する異界じみた花街だとか、梅田ダンジョンだとか、大阪独自の魅力があった場所にも多数触れられていて、このチョイスには関西人にも納得させられると思う。2024/06/09
shikashika555
40
大阪愛の大阪ガイド本。 市内をとり上げたガイド本だが著者は泉南岸和田の方らしい。 地形、成り立ち、歴史、風俗と特色をざざっと網羅した内容。 軽く楽しく読めた。 が、著者からすると書き足りないもどかしい思いがあるのではないかと強く感じられる。 きっと大阪全体じゃなくて、エリアや時代で区切って書く方が存分に面白い内容になりそうだ。2024/08/09
HMax
32
大阪がすごい、というような話はあまりなく、太古の昔からすごかったのに1970年万博のころから下り坂、残念な大阪という感じ。「浜寺海水浴場」をめぐる南海VS阪和鉄道の戦いが凄い。最後のまとめ「同じ場所にいると自分達の力に気付かないことがある。外からの目と指摘。」大阪だけではなく、長い停滞に陥る「日本」にもあてはまる、更に言うと、自分自身で日本を外から眺めることも大事。海外に出よう。 百舌鳥・古市古墳群、難波宮を見ると、古墳時代ではなく、難波時代でしょう。2024/11/15
とんかつラバー
18
大坂城の前から難波宮や古墳群で歴史的に栄えまくった所なのだが、現在はお笑いと粉物以外のイメージは許されない大阪。関西は私鉄王国であるがかつて阪和vs南海の集客バトルで乗員同士の取っ組み合いのケンカや踏切を使わせない嫌がらせのためのノロノロ運行などある意味平和な時代もあった。地域に見るヤンキーの気質分析なども面白い。大阪は基本は海の民の気質で誰でもウエルカムだが農村地域は排他的。そんな所あるのかと思ったが「いかれころ」の舞台がまさにそれ2024/07/15
かば
10
意外と知らない大阪についてよく知るいい機会になった。以下、新たに得た知見のうち印象深かった点。①淀川も利根川のように水害対策で大きな治水事業が施された(守口から大阪湾までの現在の淀川は荒川放水路に似た人工的河川)②古来、大阪は海外から水路でやって来た客が最初にアクセスする地域であり、巨大古墳群がこの地に設けられたのもそれに由来すると考えられる③関東大震災が大阪の人口増加につながった④大阪は東京と比べて私鉄の地下鉄乗り入れが少ない。2024/10/23