ちくま新書<br> 近代美学入門

個数:
電子版価格
¥1,100
  • 電子版あり

ちくま新書
近代美学入門

  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2025年05月21日 15時05分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 新書判/ページ数 320p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480075840
  • NDC分類 701.1
  • Cコード C0270

出版社内容情報

「美は、美しいものにあるのか、感じるひとの心にあるのか」現代における美や芸術の”常識”は歴史的にどう成立したのか、平易な言葉で解説する。読書案内付き。

内容説明

近代美学は、17~19世紀のヨーロッパで成立しました。美学と言っても、難しく考えることはありません。「風に舞う桜の花びらに思わず足を止め、この感情はなんだろうと考えたなら、そのときはもう美学を始めている」ことになるからです。本書は、芸術、芸術家、美、崇高、ピクチャレスクといった概念の変遷をたどり、その成立過程を明らかにしていきます。

目次

第1章 芸術―技術から芸術へ(「建築は芸術か」;アート=技術(古代~中世)
アートは技術(学芸)の意味だった
アート=芸術(近代以降)何が芸術で、何が芸術でないのか?)
第2章 芸術家―職人から独創的な天才へ(「独創的な芸術家は世界を創造する」;芸術家をとりまく環境と作者の地位の変遷;芸術家にまつわる概念の変遷;作者と作品の関係をどう捉えるか?)
第3章 美―均整のとれたものから各人が感じるものへ(「美は感じる人のなかにある」;美の客観主義(古代~初期近代)
美の主観主義(18世紀以降)
美の概念とどのように付き合うのがよいか?)
第4章 崇高―恐ろしい大自然から心を高揚させる大自然へ(「崇高なものが登山の本質だ」;山に対する美意識の転換;「崇高」概念の転換;芸術は圧倒的なものとどのように関わることができるか?)
第5章 ピクチャレスク―荒れ果てた自然から絵になる風景へ(「絵になる景色を探す旅」;風景画とピクチャレスクの誕生;ピクチャレスクの広がり(観光と庭園)美や芸術は自然とどのように関わることができるか?)

著者等紹介

井奥陽子[イオクヨウコ]
日本学術振興会特別研究員。東京藝術大学美術研究科博士後期課程修了。博士(美術)。二松学舎大学、実践女子大学、大阪大学などの非常勤講師、東京藝術大学教育研究助手を経て現職。専門は美学・思想史、とくにドイツ啓蒙主義美学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 2件/全2件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コットン

64
西洋の美学について色んな例(時には数学的に、時には哲学的に)や画像を用いて平易に解説してくれるのが良い。最終章はイギリスで一大ブームを巻き起こしたピクチャレスクについても論じられていて興味深かった。2023/12/15

ころこ

46
タイトルの厳つい感じとは異なり、講座の文字起こしを再構成したものであり読み易い。読書に慣れていないひとのために、要所で重要なフレーズは横書きでピックアップされている。更に、各章には要点をまとめた箇所が設けられていて、「おわりに」本書全体を総括した文章がある。そして、何よりも読み易さをつくっているのは、著者が初学者に対して伝えるということに対して意識的だということにある。美術やアート(アートにはまた技術という意味もある)と呼ばれるものに対して、我々が感じ、考えることを対象化することに重点を置いている。それら2023/11/02

うえぽん

35
17-19世紀欧州で成立した近代美学を美、崇高、ピクチャレスクという鍵概念で説明した入門書。市民講座の内容を基にしており、理解し易い。日本文化に比べ規則性や人類の自然に対する優越性を重視するのが西欧文化なのか。古典的な美の客観主義や山を醜悪と見た山岳論争からは裏打ちされるが、近代以降の主観主義美学や粗さ・不規則性を重視したピクチャレスク概念からは、そう単純でない事を理解。ヒューム、カント、バークという哲学者による美や崇高の定義も興味深いが、読後の美術館巡りや「映え」風景探しは、読前とは異なるものになろう。2024/02/04

松本直哉

27
カント『判断力批判』をかみくだいてわかりやすくしてくれて、哲学音痴の私には有益であった。美を主観的かつ自律的なものとする彼の説が、現代の我々の考え方の基礎になっているらしい。ここからは私見だが、逆に今では美は客観的で他律的ではなかろうか。客観的判断基準があるかのようにコンテストで美が査定され、絶対的かのような美の基準に合わせて体型を整えたりまぶたを二重にしたり、無調の音楽には激しい拒否反応を起こしたり。カントの言う美の普遍妥当性はある種のファシズムとなって、妥当しないものへの断罪にもつながりうるだろう。2023/10/31

chanvesa

25
カントの『判断力批判』をコンパクトにまとめている中で、美的判断は「普遍性を実際にもつわけではないけれど、普遍性を要求する」、「美を感じるときの心地よい感情はあらゆる人に共通すると想定できるから」(176〜7頁)というのは、美が主観と客観の間にいるという考えは納得する。絵画を見て、勇気が湧いてくる、心が躍る感じることはあるが、美しいと思うことはあまりない。美しいという感じがよく分からない。カントやバークが崇高という考えを持ち出してから、崇高の対象が自然ではなく人間に転換されるという考えも興味深い。2024/09/28

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/21543305
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品