ちくま新書<br> 病が分断するアメリカ―公衆衛生と「自由」のジレンマ

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ちくま新書
病が分断するアメリカ―公衆衛生と「自由」のジレンマ

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  • サイズ 新書判/ページ数 240p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480075710
  • NDC分類 498.025
  • Cコード C0247

出版社内容情報

コロナ禍のアメリカは、世界で最悪の死者が出た。20世紀初頭以来の公衆衛生史を繙きつつ、収入・居住地域・人種などで分断されているアメリカの問題を探る。

内容説明

コロナ禍のアメリカでは、迅速な疫学調査とワクチン開発がなされたにもかかわらず、多くの死者が出た。ワクチン接種に当初から反対が根強く、マスク着用では国が分断された。アメリカの公衆衛生が抱える深刻なジレンマ―国民の健康と自由な活動という背反する価値のどちらを優先するかをめぐって、どんな論争があったのか。20世紀初頭以来の公衆衛生史を繙きつつ、社会格差・地域格差・人種格差などによって分断されているアメリカの諸問題を追究する。

目次

第1章 そもそも公衆衛生とは何か(公衆衛生の三要素;数を数えることの諸問題 ほか)
第2章 「自由の国」アメリカ―個人の選択と公衆衛生管理の相克(アメリカの自由のイデオロギー;公衆衛生政策に対抗する自由の「論理」 ほか)
第3章 ワクチンと治療薬―科学と自然と選択肢(疫学転換とワクチン;天然痘ワクチンと一九世紀アメリカ社会 ほか)
第4章 病の社会格差―貧困層を直撃する社会制度(国の豊かさと健康;社会経済的地位と健康 ほか)
第5章 社会の分断―「マスク着用」が象徴するもの(「スペイン風邪」とマスク;COVID‐19下のマスク要請 ほか)

著者等紹介

平体由美[ヒラタイユミ]
1966年生まれ。東洋英和女学院大学国際社会学部教授。専門はアメリカ史・公衆衛生史。国際基督教大学大学院行政学研究科博士課程修了。学術博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

124
アメリカ人の「自分たちのことは自分たちで決める」やり方は民主主義の理念上は間違いないが、逆に言えば外部の意見や要請を無視した独善的な決定でも「自分たちが決めたのだから正しい」と考える。多くの国や地域や民衆の協力が必要な公衆衛生問題に対し、不快であり忌避するマスクやワクチンを拒む自由があるとの勢力が政治を動かせば、相反する価値観が衝突する。これに貧富の格差や人種的思想的対立が加わり、新型コロナ禍のアメリカは社会が真っ二つに分断されてしまった。このような国をリーダーとせざるを得ない自由主義諸国の肩の荷は重い。2023/11/19

HANA

67
昨今アメリカの分断は良く語られている。報道とかのそれは保守と革新の二元論に収束されているのだが、本書はアメリカの公衆衛生という「公」とそれに対する個人の自由という「私」の分断という点から論じられているのが特徴。例えば反マスクや反ワクチンだが、それらが急に発生したのではなく長い歴史を持っている事も意外であった。当時のワクチンが特殊な状況下で打たれ事故が多発したことによる反ワクチンとか、マスクも昔の正しい知識が無かったことからの反マスクとか想像も出来なかった。ニュースの分断ではない違った分断、面白かったです。2023/08/28

大先生

10
アメリカの公衆衛生史に関する本です。科研費の助成を受けて書かれた本らしく、著者の研究成果を纏めましたというやや硬めの内容。アメリカ的自由は①自治②権力肥大化回避③選択肢の存在を内容とし、「自分たちのことは自分たちで決める」のが基本。押し付けようとすると反ワクチン・反マスク運動になってしまう。州によっては反マスク法が残っているところもあり、アメリカ人がマスクを嫌う理由が少しわかりました。2024/09/04

sk

6
アメリカを例に公衆衛生の本質について考察。2024/07/15

バーニング

4
現代のアメリカにおける分断を理解するためには歴史を振り返ったほうが良い、という形で医療史や社会史のアプローチでアメリカの公衆衛生政策の歴史を辿る一冊。100年前の反マスク法が現代にも残存する州が割と多かったこと、そしてその頃と似た文脈(自己決定権や自由の擁護)で現代の反マスク・反ワクチンの態度が繰り返されているという指摘はなかなか面白い。2023/10/24

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