出版社内容情報
オシャレで洗練され、都会的なイメージがある横浜。しかし、その背景には猥雑で混沌した一面がある。欲望、野心、下心の吹き溜まりだった街の過去をさらけ出す。
内容説明
みなとみらい、赤レンガ倉庫、山下公園…。横浜からはオシャレで、洗練されていて、都会的なイメージが想起されるが、それはほんの一面にしか過ぎない。悪臭で誰が泊まるともしれない船の宿、最後の居場所のストリップ劇場、革命家の隠れ家など、その裏側には猥雑で混沌したものが隠されている。生まれ育った街の歴史を掘り起こし、実体験を織り交ぜながら、横浜の真の姿をさらけ出す。
目次
第1章 横浜スタジアムの足元
第2章 海上の楼閣―山下公園、みなとみらい
第3章 消えた大陸の空気―中華街
第4章 日の当たらない人の居場所―黄金町
第5章 デラシネのゆりかご―寿町
第6章 世界との架け橋―鶴見
第7章 高低が織りなす風景―山手、元町、その周縁
第8章 夜の街に吸い寄せられる―伊勢佐木町
著者等紹介
八木澤高明[ヤギサワタカアキ]
1972年神奈川県横浜市生まれ。ノンフィクションライター。写真週刊誌カメラマンを経てフリーランスに。『マオキッズ―毛沢東のこどもたちを巡る旅』で第19回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
skunk_c
67
かなり残念な本。著者(「裏社会」的なものを取材してきた横浜出身のライター)の過去の取材メモから横浜に関するものを取り出し、自身の経験とつなぎ合わせて語っただけという感じ。この著作のために新たに取材したという感じが全くしない。確かにおもしろい話しもあるにはあるが、全体に突っ込み不足で物足りない。例えばハマスタのある横浜公園の部分で、戦後米軍に接収、ルー・ゲーリック球場になった話の中で、「戦争と平和の繰り返しの上に今日がある」と書くが、その球場が返還された後の名前が「平和球場」であったことは書かれていない。2022/09/15
おいしゃん
35
横浜で20年以上暮らし、よく「横浜はオシャレで良いね」と言われたが、闇の部分の横浜をしっかり捉えた作品。そして今ではハレの場となった横浜スタジアムの、過去の闇も興味深い。2022/11/06
おかむら
34
あのシャレオツな観光地横浜の裏の顔! と裏方面にはなぜか惹かれてしまうタチなのでこれは楽しそうかも。でもあれぇ、なんか思ってたんと違かった…。もっとディープでダークなルポルタージュを期待してたのに、なんだか浅めの蘊蓄エッセイだったよ。残念。そして地図もカンタンすぎて不親切。2022/10/23
アリーマ
27
横浜というのは、何故か無駄にオシャレなイメージを持たれがちだが、実は非常に保守的で泥臭い街だ。その辺をまるで知らない人には面白いのかも。横浜在住20年余のワタシには、特別目新しい話はなかった。街の成り立ちや背景についての情報は多少入るが通り一遍。あとは安っぽい作者の感傷が縷々綴られる。私の感覚では、売春窟にベタベタしたノスタルジーを抱くタイプの男性視点は単に不快でしかないし、嬉々としてスラムを覗き回るバックパッカー感覚は偏りがすぎる。ルポルタージュというよりは中途半端な自分史を読まされた感じに萎えた。★★2022/09/10
わんつーろっく
23
神奈川県とは言わず横浜と答える市民が多いのは、公立校なら小中高校まで、節目には必ず合唱する横浜市歌の存在が絶対的で、大都市を気取っているわけではない。という言い訳は置いといて、観光地化していない、かつての横浜の裏を知りたくて手に取る。地元出身の著者が自らの思い出や海外の放浪体験に重ね深掘りしているも、寿町や黄金町、南京町の変遷、遊郭もチャブ屋もGIベビーも、特に目新しい発見はなかったかな。市民にとっては基本中の基本の功労者吉田勘兵衛が吉田新兵衛なんて!いただけません!!🤨2024/10/30