出版社内容情報
かつて志望者ゼロだったこともある”最恐のゼミ”で、卒業生たちは何を学び、どう活かしてきたのか。上野千鶴子『情報生産者になる』の必携副読本。
内容説明
一九九三年から二〇一一年にかけて開かれていた、東大文学部「上野ゼミ」。あまりの厳しさゆえに一時は志望者がゼロだったこともあるが、多くの同ゼミ出身者が、今や研究者やジャーナリスト、あるいは社会起業家として、たくましく情報生産者の道を歩んでいる。上野ゼミで、彼らは何を学び、どう応用したのか。どこに行ってもアウトプットができる力は、どのように育まれたのか。かつての教え子たちによる、『情報生産者になる』の必携副読本。
目次
第1章 ゼミ卒業生が語る、上野ゼミの一年間(「日本最恐」のゼミ、始動;ゲイの先輩の発表に圧倒される ほか)
第2章 上野ゼミで教わったこと(論文を書く力は、〇から一を生む力;「個人の問いを社会の問いにつなげる知」の実践 ほか)
第3章 上野ゼミを社会学する―KJ法の実践(上野ゼミ生アンケート;「うえの式質的分析法」について ほか)
第4章 座談会 バトンを未来につなぐ(上野千鶴子+上野ゼミ卒業生チーム)(多様すぎる上野ゼミ生たちの研究テーマ、実際はどう思ってた?;運動家「上野千鶴子」と教育者「上野千鶴子」、その線引きは? ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
はっせー
97
上野千鶴子著『情報生産者になる』の副読本。上野千鶴子さんのゼミに参加していたゼミ生が上野千鶴子さんのゼミについて上野式KJ法について語る本。本当に面白いことやっているなと感じる一方、すごい大変だろうなと感じた!上野ゼミは色んな意味ですごい人の集まりであった。その人たちを情報をアウトプットする人たちに変えるレッスンが上野ゼミであった。印象に残っている言葉がいくつもあるがその中でも『クイズ王になってはいけない』が一番残っている。クイズ王は答えをいかに知っているかが物を言う。だがそれ以上に答えを作る人になれ!2022/04/06
けんとまん1007
52
『情報生産者になる』に続いて。あの作法の、この基礎体力(知力)があると、こうなるのかと唖然とする。実体験者の言葉は、伝わるものが違う。レベル感は違い過ぎるが、真似をすること・しようとすることから始める。まずは自分だけでなく、周囲の人も納得するアウトプット。キメの言葉はso what?。2023/01/23
ねお
17
『情報生産者になる』で記述されていた上野ゼミの顕在的及び潜在的カリキュラムがどのように学生に受け止められたかを知ることができる。大滝さんの文章からは顕在的カリキュラムの個別項目について、具体的躓きとその乗り越え方が説明がされており、理解に役立つ(特に問いの焦点化・マッピングと理論的枠組み設定)。学術の言語・文法の比喩で、ゼミのあり方も上野ゼミが唯一の正しい正解ではないということも腑に落ちる。坂爪さんの文章からは、去年1年間学部ゼミを受けていたのでは、と思えるほどゼミを受けた学部生の心境が生き生きと伝わる。2022/02/08
jackbdc
11
上野ゼミ卒業生の寄稿集。ゼミ発表する際の過剰気味の自意識とか意見批判の応酬となる部屋の空気感とか、朝から晩までぶっ続けの疲労感等が甘酸っぱさを伴う記憶の彼方にあり懐かしく思った。完璧に見える論考にも必ず穴がある事を学んだらしい。もちろん価値観は人それぞれだが、論理構造の在り方は要素の軽重や順序付けも含めて良し悪しがあるし、簡潔に要約する力も鍛える事が可能であり、こうしたリテラシーが生産者足りうる資質なんだろう。上野氏と宮台氏には論の熱さ強さで共通点を感じていたが、なるほど同門で学んだいたとの事である。2026/01/04
りょう
5
「〜なる」の姉妹本というか親子本というか、上野ゼミから巣立った人たちが、そこで得たものを踏まえて自らやってきたことを語る形の本です。上野さんは、ちゃんとバトンを渡すということを意識的に、戦略的にやってきて、その教え子たちがすでに次のバトンのことを考えるようになっています。すごいなあ。2024/12/07




