出版社内容情報
同調圧力が高い日本社会でも都市ではひとりこそが〈正常〉だった。つながりやコミュニティへ世論が傾く今、ひとり空間の可能性を問う。
内容説明
同調圧力が強い日本社会における「ひとり」。彼らが異質な存在としてみなされる一方で、現実の日本の都市には、カプセルホテル、ひとりカラオケ、ひとり焼肉店など、ひとり客向けの商業施設が溢れかえっている。そもそも孤独と自由が背中合わせの都市生活では、「ひとり」でいることこそ、歴史的にも“正常”だったはずだ。今日ではさらに、「ひとり」が存在する空間は、モバイル・メディアの普及を受けて増殖し、新しい形態へと進化を遂げつつある。その新しい特性とは何か。「みんな・絆・コミュニティ」へと世論が傾くいま、ひとり空間の現況と可能性を、いまいちど問い直す。
目次
序章 『孤独のグルメ』の都市論
第1章 ひとり・ひとり空間・都市
第2章 住まい―単身者とモビリティ
第3章 飲食店・宿泊施設―日本的都市風景
第4章 モバイル・メディア―ウォークマンからスマートフォンまで
終章 都市の「ひとり空間」の行方
著者等紹介
南後由和[ナンゴヨシカズ]
1979年大阪府生まれ。東京大学大学院学際情報学府博士課程単位取得退学。東京大学大学院情報学環助教などを経て、明治大学情報コミュニケーション学部准教授。専攻は社会学、都市・建築論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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