ちくま新書<br> 縄文とケルト―辺境の比較考古学

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ちくま新書
縄文とケルト―辺境の比較考古学

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  • サイズ 新書判/ページ数 256p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480069610
  • NDC分類 210.2
  • Cコード C0220

出版社内容情報

新石器時代、日本とイギリスは非文明型の独自の社会へ発展していく。二国を比較することでわかるこの国の成り立ちとは?

松木 武彦[マツギ タケヒコ]

内容説明

ユーラシア大陸の正反対の位置にある日本とイギリス。新石器時代、大陸では四大文明の地域のような「文明型」の社会が広まっていくなか、その果てにあった両地域は、「非文明型」の社会へと発展していった。直接的な交流がないこの二つの地域になぜ共通性が生まれたのか?また、同じホモ・サピエンスなのに、なぜ大陸とは異なる方向へ進んだのか?ストーンサークルや巨大な墓など、それぞれの遺跡を訪れることで、いままで見えてこなかった知られざる歴史に迫る。

目次

第1章 非文明の景観(旧石器時代から新石器時代へ;世界遺産を訪ねて)
第2章 死者世界を旅する(ロング・バロウの世界;巨石と図文;北への旅)
第3章 「先ケルト」から縄文へ(北辺の世界遺産;往来と交流の舞台;太陽と季節のまつり;生と死の円環)
第4章 ケルトの基層、弥生の原像(斧と文明;原ケルトの登場;東方の「原ケルト」)
第5章 帝国の周縁で(弥生の国々;ケルトの部族たち;歴史の分かれ目)

著者等紹介

松木武彦[マツギタケヒコ]
1961年愛媛県生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士課程修了。岡山大学文学部教授を経て、国立歴史民俗博物館教授。専攻は日本考古学。モノの分析をとおしてヒトの心の現象と進化を解明、科学としての歴史の再構築を目指している。2008年、『全集日本の歴史1 列島創世記』(小学館)でサントリー学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

姉勤

25
縄文とケルトとのタイトル通りの内容ではなかったが、 日英の遺跡ガイドブックとしては有用にアクセスと見所に触れている。有史最古にブリテン島に渡ったとさせるケルト民族以前の、前ケルト、原ケルトと仮称する人類がストーンサークルや環状遺構をつくり、それと似た様な縄文の遺構が日本列島に。ユーラシアの西と東での類似性は、これも同様に金属を発明した、大陸中央からの文明の流入で変質せざるを得なくなるが、塗り変わったイギリスと混ざり合った日本の差異を見出す。なかば強引なところもなくはないが、楽しめた。2019/07/12

Porco

24
イギリスの考古学について、初めて読みました。地味なテーマなのに、なかなか読ませる。2017/10/09

funuu

22
地球という重量環境の中で進化した私たち人類「ホモ・サピエンス」は、大きくて重たいものが小さく軽いものよりも上方にあるのを目にしたとき、等しく不安感を覚え、その背後に「力」を連想する。認知心理学では、このような生得的身体感覚に根ざした心の動きを「イメージ・スキーマ」という。「パワー・スポット」の形態はこのイメージ・スキーマによる心の動きと密接に関連している場合が多い。石器時代は石器を作れる者に富が集まった。現代は核兵器最新兵器を持つ者に富は集まる。石斧を持って何かを破壊する感覚とい原爆を落とした感覚は同じ。2017/09/21

おせきはん

9
日本と英国の新石器時代の遺跡を巡り、両者を比較しています。同じように発展していきながら、その後、大陸との距離の違いから、外からの影響を受ける度合に差が出てきました。両者に接点は全くなかったはずですが、環境が近いと同じようなことを考えるものですね。2017/06/24

びっぐすとん

8
図書館本。縄文もケルトも興味があるので読んでみたが、本を読んでいくと時代的には弥生とケルトもしくは縄文と先ケルトだよね?タイトルに違和感。地図や遺跡の平面図が欲しい。全体的にイギリスメインの内容かな。大陸の両端というかけ離れた地でありながらイギリスと日本の新石器時代にみられる共通点はホモ・サピエンスとしての共通認識によるものだということはわかった。ここは納得できるところ。ケルトのぐるぐると縄文のぐるぐる模様に関連があるのかと思わせるような並べ方だと思ったのに、直接的な関係がなくて残念。なんでこのタイトル?2017/07/15

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