出版社内容情報
古事記、日本書紀、風土記という〈神話〉を丁寧に読みとくと、古代日本の国家の実像が見えてくる。精神史上の「日本」誕生を解明する、知的興奮に満ちた一冊。
松本 直樹[マツモト ナオキ]
内容説明
『古事記』『日本書紀』は、ただの神話ではない。新しい国家の実現を目指し、大和王権が各地で口承されていた神話の力を利用して創作した、極めて政治的な“神話”である。本書では、この二つの“建国神話”をどのように読めばよいのかを説き、また「風土記」を読みとくことで、国家・地方間のダイナミックなテキストの攻防を明らかにする。地方が“建国神話”を受け入れたとき、「日本人」の自覚と、精神史上の「日本」が誕生した。その過程を目撃せよ。
目次
“神話”と国家
第1部 “建国神話”の形成(神話から“神話”へ;利用された出雲の神々;隠された司令神)
第2部 記・紀の“神話”をどう読むか(“神話”は読めるか―記紀以降の“神話”作り;古事記の“神話”をどう読むか;日本書紀の“神話”をどう読むか―主文と一書が作る神代)
第3部 出雲が「日本」になった日(“出雲神話”の再構築;モノを祭る王の“神話”作り)
著者等紹介
松本直樹[マツモトナオキ]
1963年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。博士後期課程退学。博士(文学)。現在、早稲田大学教育・総合科学学術院教授。また、早稲田大学教育・総合科学学術院長、教育学部長、教職支援センター所長も務める(2016年6月現在)。専門は上代日本文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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佐島楓
terve
かんやん
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