ちくま新書<br> 解離性障害―「うしろに誰かいる」の精神病理

個数:
電子版価格
¥715
  • 電書あり
  • ポイントキャンペーン

ちくま新書
解離性障害―「うしろに誰かいる」の精神病理

  • 柴山 雅俊【著】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 筑摩書房(2007/09発売)
  • ゴールデンウィーク ポイント2倍キャンペーン対象商品(5/6まで)
  • ポイント 16pt
  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2024年04月29日 12時51分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 新書判/ページ数 220p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480063830
  • NDC分類 493.74
  • Cコード C0211

内容説明

「うしろに誰かいる」という感覚を、頻繁に訴える人たちがいる。また、かれらは同時に、体外離脱や「霊」体験があるといった共通点をもつ。このような症状が高じると、リストカットや大量服薬をして、精神科を訪れることになる。さらに高じると、解離性同一性障害(多重人格)とよばれ、ときに暴力的にもなる。本書では、現代日本の解離の姿を、具体的な症例をあげて描き、寛解に至る道筋を照らし出す。

目次

第1章 解離性障害とはどういうものか
第2章 解離以前の体験
第3章 彼女たち(彼ら)はどのように感じているか―解離の主観的体験
第4章 解離の構造
第5章 外傷体験は解離にどのような影響を与えるか
第6章 解離の周辺
第7章 解離とこころ―宮沢賢治の体験世界
第8章 解離への治療的接近

著者等紹介

柴山雅俊[シバヤママサトシ]
1953年愛知県生まれ。東京大学医学部卒業。精神病理学専攻。虎の門病院精神科医長を経て、現在、東京大学精神神経科講師。医学博士。最近は解離性障害に関心を持ち、100例を超える豊富な臨床経験から、外国直輸入ではない独自の病態理解と治療に没頭している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ころこ

36
この本、一読して優れています。解離とは現代を象徴する病で、軽症を含めると多くの人にその兆候が表れているとしているところが本書の社会的意義であり、当事者でなくても、家族でなくても、十分に読んで得るところがある本だと思います。多重人格といわれる人格が分裂していない人でも、現実感が無かったり、他人を信頼できなかったり、自己肯定感が低かったり、周辺の徴候は多くの人に当てはまるはず。そのことを克服したり回復したりするために、ヒントになることが書かれているように感じました。2022/08/12

AICHAN

33
図書館本。私はウツであり、「解離」と言われたこともある。で、気になってこれを借りた。解離性障害のさまざまな症例が報告されている。想像以上に苦しい病気だと思った。いや、私の想像なんてぶっ飛ばしていくくらい解離は重く深いと感じた。私が解離だと言われたのは、ウツがひどかったころ、追い詰められると倒れるように一瞬で眠ってしまうことがあったからだ。ナルコレプシー(眠り発作)だと思っていたが解離性障害の方から「それは解離だ」と言われたのだ。しかしこの本を読むと、私の場合は解離とは少し違う気がした。2017/04/02

耳クソ

23
解離の構造において〈遠隔化〉と〈近接化〉は混在せず併存しており、「当事者性」と「傍観者性」の境界が撹乱され得ぬ明滅に「かげ」が見出だされる。境界を認識したとき線が見出だされる。両極に引き裂かれたとき偏在する魂が時空をこえて表象化された対象・情景を眼差す。私はここに小説の人称の問題を考える上でのヒントがあると予想してみたが、精神病理にも小説にも詳しくないので結局なにもわからず悔しかった。文字だけが浮かびあがってきてちっとも明滅せずに情けなかった。良書である。2022/03/02

しょうじ@創作「熾火」執筆中。

22
【1回目】文そのものが難しかったということもあるが、それ以上に書かれている内容がリアリティを感じさせるものではなかったという、二重の意味で「難しい」本だった。これを読み始めたきっかけについては伏せておく。単なる「関心」だけでは理解には足らない。臨床的な知見を得たいという熱情がなければ、本書の理解はかなわないと感じてしまった。また、素人がむやみに踏み込む領域でもないとも。当事者や、その親近者が読むべきものかというと、それも難しいのではないかと思った。2018/09/12

白義

21
解離性障害の病態というのは単に多重人格に留まるものではない。視界の端を影が横切る、離隔による自他の希薄化や自我の拡散など、興味深いことにいわゆる心霊的体験もまた解離の世界であり深刻化する。著者はそうした解離性障害者が感じる世界のリアリティ、不思議さをそのまま言語化して提示し、分析することで平明ながら哲学的な深みもあり、純粋に読み物として面白い。また、現在の研究のレベルや混乱もそのまま出し、治療者として治癒への道筋にも向き合う誠実な論考である。宮沢賢治を解離から読み解く七章も、おまけ的内容ながら新鮮で面白い2016/12/21

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/32766
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。