出版社内容情報
暗記はやめる! 源氏物語注釈・枕草子注釈、古語辞典編著を経た、国文学界の第一人者が書き下ろす、読んで身につく古文単語。コラム<読解の知恵>も必読。
内容説明
古文では、人の気持ちを表現する心情語が読解のキーワードである。本書は、その心情語を中心に、古語を100語ほど厳選して収録し、『源氏物語』『枕草子』など有名作品の例文を訳つきで紹介しながら、わかりやすく解説する。根本の語義・語感を重視し、関連語・慣用的用法などにも触れてあり、豊かな古典の世界への格好の案内者となるだろう。コラム「読解の知恵」は重要な構文・語法を説き、これも必読。
目次
あいなし
あからさま
あく―あかず・あかで・あかなくに
あさまし―あさましげ・あさむ
あだ―まめ・あだあだし
あたらし―あらたし・をし・くちをし
あぢきなし
あて―いやし・やむごとなし・あてやか・あてはか
あはれ―をかし
あやし―いやし〔ほか〕
著者等紹介
鈴木日出男[スズキヒデオ]
1938年青森県生まれ。東京大学大学院博士課程修了。二松学舎大学大学院特任教授。東京大学名誉教授。博士(文学)。専攻は日本古代文学。和歌と物語の双方から、古代文学の本質に迫っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はづきち
9
今は亡き鈴木日出男先生の著作。主に人の心情を表す頻出古文単語を100語集め、それぞれの語について語義・語感を解説しています。見出し語だけでなく類語も一緒に紹介されているので覚えやすいかも。高校生が初めて古文単語を覚えるのに、最初から単語帳を使うよりもこの本をさらっと読んでから勉強を始めた方が良いのではないかと思いました。もしくはこの本の記述を単語帳にメモしておくとか。欲を言えば、見出し語以外の語も見つけやすいように索引をつけておいてもらえたらよかったなと思います。先生の授業、大学のとき受けたかったなぁ。2020/12/09
ひよピパパ
8
心情語を中心に、古文を読み解くうえでの重要古語100語を、あいうえお順に並べ解説した書。一語につき1頁~2頁の要領のいい解説で、例文も教科書などで読んだことがありそうなものを現代語訳つきで掲載されている。受験勉強にもオススメ。惜しむらくは、標題が「高校生のための」としていることが、読者を限定しているように思うこと、そしてあまりに商売根性が露骨に感じることだ。取り上げられている語はどれも日本文化の真髄を伝えるものであるはずだ。古典を愛することの大切さをもっと前面に出した編集であってほしかった。2021/02/04
たか
7
このシリーズの評論編を以前読んだから今回は古文を.2018/04/20
やま
4
年末年始はテキスト作成!2015/01/05
野茂
2
出典は『源氏物語』が多かった。語感を掴んで文脈のなかで訳すトレーニングとして例文まるごと覚えたい。2016/08/12