ちくま新書<br> グロテスクな教養

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ちくま新書
グロテスクな教養

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  • サイズ 新書判/ページ数 253p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480062390
  • NDC分類 002
  • Cコード C0200

内容説明

「教養とは何か」「教養にはどんな効用があるのか」―。大正教養主義から、八〇年代のニューアカ、そして、現在の「教養崩壊」まで、えんえんと生産・批判・消費され続ける教養言説の底に潜む悲喜劇的な欲望を、出版社との共犯関係・女性や階級とのかかわりなど、さまざまな側面から映しだす。知的マゾヒズムを刺激しつつ、一風変わった教養主義の復権を目指す、ちょっと意地悪で少しさわやかな教養論論。

目次

第1章 教養、あるいは「男の子いかに生くべきか」(教養死すとも;教養論をめぐる困難 ほか)
第2章 戦争、そして教養がよみがえる(学力低下を最初に嘆いた人物;教師は喜んでいるか ほか)
第3章 出版社、この教養の敵(教養のアント;いわゆる東大中沢事件 ほか)
第4章 女、教養と階級が交わる場所(禁句について;上野千鶴子なんか怖くない ほか)

著者等紹介

高田里恵子[タカダリエコ]
1958年神奈川県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。桃山学院大学教授。専門はドイツ文学・日本におけるドイツ文学研究の歴史
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感想・レビュー

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harass

50
日本の『教養論』について大量の引用を用いて論じる。アカデミズムについての本は個人的によく読んでいて、いろいろ腑に落ちるところが多い。この著者の本を数冊続けて読んでいて、独特な言い回しに慣れてきた。隠微な意地の悪さがあり、ニヤッとしながら読むのが癖になるのだが、論旨を要約するのは難しい。微妙な問題を単純化しないで物事を語ろうとしているせいだろう。何よりも、読んでいる自分にぐさりと刺さるところがある。この読書という行為についても。2016/02/13

連鎖堂

27
教養とは向上心である。あるいは、向上心の滑稽さ・イタさである。昔の教養主義のバイブル『三太郎の日記』には、「よりよく」の語が2ページで40回も出てくるという…。▼ニューアカは思想も消費文化の一つにすぎないと言って、教養の威光、近寄りがたさを消しました。しかし向上心、というか一目置かれたい心のほうは全く消えてない。困った。本書は主に教養の滑稽や機能不全を楽しむものですが、あとがきに曰く、ズレた向上心を笑っていいのか泣くべきなのか分からない、それが教養の『グロテスク』なのです。2020/11/08

はふ

15
「教養」には、男の教養と女の教養の二つに大別できた時代が、かつて存在した。男の教養は、いかにして生きていくかを問うもので、女の教養は、良い男と結婚して、自身の環境を変えるためのものであった。しかし、どちらの教養も、本書を読み進める上で、「目的」ではなく単なる「手段」としての、教養であったことが解き明かされていく。 現代ではどうだろうか。現代を生きる若者の読書率は格段に下がり、本から学びを得るという文化は衰退しつつある。すなわち、教養が必要でなくなりつつある時代だ。そのような現代で、私たちはどう生きるべきか2021/02/11

ネムル

15
良い意味で不快な教養論の本。例えば、学生が人文書を読むことに対して、「僕は単なる優等生じゃないと叫ぶための手段」などと露悪的に説明しておりーー著者近影がちょっと金井美恵子に似ていて余計そう感じるがーー竹内洋が立場上書けないところや女性の教養問題まで踏み込んでいる。また、全体を通して教養は本(自己本位で内省的な読書)によって成るのか、人(他者との建設的な関係)によって成るのか、日本の教養主義の二重構造が繰り返されるのは、教養を考えるに特に大事なことと思われる。2018/03/07

はふ

13
教養とはどんなものか、教養はどのような歴史を辿ってきたかを記された本。本書では主に戦前の日本から戦後にかけて、教養の成り立ちや変化を述べているが、現代と比べて変わらずあるものや反対に、失われてしまったものもある。時代の流れは残酷なもので、その時代に適しておらず不必要なものは消されていくように、社会はできている。教養も徐々に失われつつあものの一つだ。だが、教養は不必要なものだろうか。いつの時代でも変わらず、人の生を左右するもののはずだ。教養はなぜ必要なのかなど、教養というテーマについて本書は深く掘り下げる。2019/01/04

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