内容説明
地中海文明と中国文明の運命を変え、東洋史と西洋史の垣根を超えた世界史を可能にした、中央ユーラシアの草原の民の活動。
目次
第1章 1206年の天命―世界史ここに始まる
第2章 対決の歴史―地中海文明の歴史文化
第3章 皇帝の歴史―中国文明の歴史文化
第4章 世界史を創る草原の民
第5章 遊牧帝国の成長―トルコからキタイまで
第6章 モンゴル帝国は世界を創る
第7章 東洋史・西洋史から世界史へ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hiroki Nishizumi
4
歴史とは過去に起こった事柄の記録ではなく、時間と空間の両方の軸に沿って把握し解釈し理解し説明し叙述する営みのこと。自前の歴史文化を持っている文明は地中海文明と中国文明の二つだけ。などユーラシアをまたがるスケール感ある大きな話しが多くて、興味深く読めた。2016/05/10
Kazuyuki Kuroki
3
衝撃に読後しばし呆然とする。そうじゃないかなあ、とうっすら思っていたことが、その通りだ、と書かれている。 自分が歴史をごりごり勉強したのは90年までなので、その後の著作物、しかも学界から異端として斥けられてきた著者の作品に接する機会を持たなかった。 一生の不覚である。 慌てて岡田英弘の著作を、次々とアマゾンで注文した。 この歳になってもまだ目から鱗が落ちることがあるのだな。 インテリへの道は遠い。2018/02/24
sa10b52
1
宮脇淳子氏の師であり夫である岡田氏の著書。なので内容はやや聞き覚えある。ユーラシアのモンゴル・トルコ系民族のダイナミックな動きで東西世界の歴史がつながるという話。民族に関する注釈(言語≠血族)というのも日本人にはやっぱりイメージしにくい。各時代で各土地にいた人たちはどんな顔してたのかななんて想像しながら読了。2025/03/20
まっちゃん2
1
Amzon古本。 面白くて一気に読んでしまった、といいたいところであるが、難しいのでそうもいかなかった。が、目から鱗の説得力のある説に感銘を覚えた。岡田氏の本はみんな面白い。 この本を一言でまとめると「モンゴル帝国の出現が世界史を誕生させた」。2018/08/12
shosho
1
西洋史と東洋史という独立した歴史を統合しても世界史として見ることはできず、中央ユーラシアの遊牧民が繰り返し移動したことにより歴史が動き、一貫した世界史を叙述することができるとのこと。スケールの大きい話だった。2013/11/10