内容説明
母親が子どもを責めたてる「灰かぶり」、森の中に捨てる「ヘンゼルとグレーテル」、殺してしまう「白雪姫」。あくまで残酷でこの上なく魅力的なグリム童話の人気の秘密は…。
目次
グリム童話は残酷である
グリム童話は封建的である
グリム童話はナチスに通ずる
グリム童話は非科学的である
グリム童話は総合的である
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヨグ=ソトース
6
文学というと高尚なものばかり思い浮かべがちですが、本書はもっとも単純な形式をとり文学の原型といえる、ごく身近な昔話に焦点をあてて考察しているのが面白いです。グリム童話の残酷性への世間の評価と、それに対する著者の反論。構成も文章もとてもわかりやすかったです。プロップの昔話の構造図式が万能すぎます。2018/03/30
みく
3
グリム童話が最近好きなので、この本は面白かったです。2017/06/27
k16
2
20111105読了。 興味深い。 残酷な面のみ引き合いにだしてダメだというのではなく、その表現がどこからきているのかだとか・・そもそ人間が残酷なのだと いろんな分析がなされてて面白かった。 昔話には型があり複雑にカテゴライズされているとは。 「ナチスに通ずる」の項での"フランスから来た"とか意外でした。2011/11/05
刻猫
1
童話を始めとして文芸を、幾つかの学問的な視点から、解体、分類、あるいは検証。興味深い内容だった。文学に対する幅広い知識を身に付けたいと思っていたし、満足。2011/10/10
Erato
1
残酷なようで実は教訓が満載のグリム童話。グリム童話は当時の社会背景を反映している。主役が貧しい子のときと金持ちの子でそれぞれに持たせる教訓。これほど残酷なのは何故なのか。分析がかなり面白い。私はグリム童話が大好きです。2009/03/07
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