ちくま文庫
色川武大・阿佐田哲也エッセイズ〈2〉芸能

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  • サイズ 文庫判/ページ数 369p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480038579
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

何ごとにつけても耽溺しなけりゃ意味がない。芸能、映画、ジャズに対する色川武大の幼いころからの傾倒ぶりは、まさに壮絶のひとこと。林家三平、古川ロッパなど、芸人たちへの視線は、「規範」を重んじる姿勢と、社会をはみ出してしまう生き方への共感から、ときに厳しく、ときに暖かい。ノスタルジーのみならず、「芸」の本質を射抜いた名エッセイ群をここに集結。

目次

戦後史グラフィティ
1 芸人たち(PART2(『あちゃらかぱいッ』からの一篇)
可楽の一瞬の精気
林家三平の苦渋 ほか)
2 唄(みっちゃんみちみち;おまんこの唄;流行歌手の鼻祖―二村定一のこと ほか)
3 映画(化け猫と丹下左膳;故国喪失の個性―ピーター・ローレ;チャンバラ映画の悪役たち ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ホークス

33
故阿佐田哲也=色川武大のエッセイ、芸能篇。私には半分も理解できない、昭和30年代までの芸人や映画の話。面白い物言いを探しながら斜め読みした。ただ著者は、普通とか常識には決して頼らない。説教くさくない。それだけで、この年代として手柄と思える。落伍者であり叛逆者。古川ロッパなども面白がりつつ切り捨てる。このタモリの先行者に寄り添いながら、明らかに軽蔑もしている。『麻雀放浪記』を映画化する際、敗戦すぐの貧民や白人兵に見られた寒々しく荒っぽい風貌の人が居らず困ったらしい。含羞と無頼が渾然として、やはり面白い。2022/06/28

うりぼう

4
多彩な人脈、破天荒な時代、人物が大きい。2009/05/29

Gen Kato

1
再読。筆者の個人的体験と重なりあう戦中~戦後の日本軽演劇史。こうした同時代体験に裏打ちされた評論・エッセイを書ける人は今やいない。映画や音楽ならまだしも後に残る(後世の人間が追体験できる)けれど、舞台人の芸は完全に消えものなので、証言として貴重。いうまでもなく色川=阿佐田先生が描くからこそ、ですが。2013/09/06

ともひろかただ

0
“坊や哲”こと浅田哲也こと色川武大のエッセイ集。その2。今回のテーマは“芸能”ということで、昭和の映画や落語や浅草の舞台演芸について、広く深く語られています……がっ! 出てくる名前、出てくる名前、知らないんだよ! こちとら! いまさら昭和の浅草演芸界の評論をされても全くもってポカーンですよ! いやまあ、今しているわけでなくて、今読んでいる俺がむしろ悪いのですが。往時の浅草のにぎわいが偲ばれる描写がそこかしこにあり、面白い部分がなくはなかった。でも知らない芸能人の話ばかり読むのはやはり辛い。辛かった2015/06/20

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