ちくま文庫 くすり歳時記―古医学の知恵に学ぶ

槇 佐知子【著】

筑摩書房（2000/02発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 226p／高さ 15cm
• 商品コード 9784480035455
• NDC分類 499.8
• Cコード C0195

内容説明

『大同類聚方』『医心方』の全訳で古医学に取り組む著者が、鶏・兎・宝貝・菊・柿・蕎麦など身近な動物や植物の秘められた薬効をおもしろく綴った興味深い漢方エッセイ。昔の人々が長い歳月をかけて貯えてきた、自然の薬効で健康を保つ知恵を『古事記』『万葉集』『源氏物語』『今昔物語』『和漢三才図会』などの古典から学ぶ。古代人を癒したものが、現代の私達の治療にどう結びついているのかを明らかにする好著。

目次

鶏の役割
五穀とは
菊花随想
柿の効能
蘇合香と雅楽
芋粥
冬至の食物
生命の水
七夕
萩〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[パリティ。]

著者の古典文献に関する造詣の深さに驚かされました。漢字の難しさも実感をいたしました。

2024/08/01

[豆ふうせん]

身近な動植物に秘められた薬効を綴った漢方エッセイ。やさしい文章で四季の色や著者自身の思い出を織り交ぜたり、おとぎ話や古典にからめたりして語られていくさまが楽しい。 著者は我が国最古の医学全書『医心方』の全訳を手掛けておられて、その仕事に傾ける熱い思いにひかれて、あとがきのすみずみまで読んだ。

2017/09/09