内容説明
夫と妻と、美しい家庭教師。三人に訪れた悲劇―「ソア橋事件」ほか7篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんすけ
15
「ソア橋」から「白面の兵士」までの8編が収録されている。 ホームズも50代なのか、「ボヘミアの醜聞」や「赤毛組合」に観られた爽やかさを感じることが少なない。 全体に暗い話が多くなったような気がしないでもない。読んでいるうちに気分が滅入って何度も自殺したくなってしまった。 「ソア橋」は自殺を他殺に見せるというストーリだが、この手法は多くの推理小説でよく観られる。起源はホームズからなのだろうか。 気になったことが数点あったが以下に2点だけ書いておく。 2020/11/07
水瀬しあ
0
「白面の兵士」は、なんとホームズ一人称のお話。そんなものがあったとは知りませんでした。やっぱりワトソンくんじゃないと、と思いましたが。ホームズからワトソン、ワトソンからホームズ、の両方のパターンの、友情が感じられる話が入っています。ステキだ♪2004/07/20
tomo6980
0
結局、ホームズという存在は、当時第一等の文明国イギリスに巣食う未開なものを論理で鎮めるシャーマンだったのではないか(矛盾した表現だけど)。あの論理への愛着は未だ残る呪いへの反動かもしれない。ドイル晩年の心霊術への傾倒もこれで説明できる、とか2019/01/14