ちくま文庫<br> 萩原朔太郎の人生読本

ちくま文庫
萩原朔太郎の人生読本

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  • サイズ 文庫判/ページ数 375p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480028587
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

4月―「この美しい都会を愛するのはよいことだ…すべてのやさしい女等をもとめるために…この都にきて賑やかな街路を通るのはよいことだ…」(青猫)。抒情詩、散文詩、アフォリズムやエッセイ等全著者中から詩人の詞華を抜萃し、テーマ別に大別、これを1月12カ月の人生の季節にちりばめた珍しい一冊。辻野久憲編集になる、久しく埋もれていた希書がいま蘇える。

目次

新年、師に帰れ・詩に帰れ
どこに詩があるか
草の茎
覚醒の前に
思想以前のもの
春の芽生
韻律の魔力
文章語
青猫
偉大なる教師たち
家族主義の悲劇
封建制の幽霊
楽天的自然主義と悲観的自然主義
恋歌二首
エッセイの説
山居
芸術には上達がない
季節と詩心
日本の文学
記憶と人生
小出新道
文化と武士道
ニイチェの偶然論
東方の幻想
永遠の漂泊者〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

内藤銀ねず

18
今は入手困難の本。高校生の頃、昼休みに机の上に置いておいたら、担任の先生から「あんな穀潰しに教えてもらう人生などない(爆)!」という朔太郎愛たっぷりのコメントを頂戴した記憶があります。その担任は前橋市出身の国語教師で、無類の朔太郎好きですけどね。で、この本は朔太郎の著述をあれこれ集めた本なのですが、この中に『恋愛名歌集』の一部が含まれていたのです。他の本はその後入手できたのに、『恋愛名歌集』だけは入手できなかったので歯噛みしておりました。今回の岩波さんの快挙で思い出して引っ張り出しました。2022/07/03

ダイキ

3
保田與重郎等と共に萩原朔太郎に師事し、昭和十二年に二十九歳で夭折した辻野久憲が編纂した朔太郎の主に随筆からなるアンソロジーで、「数ヶ月、殆ど一日と雖も座右から氏の全著作を離さずに、文字通りこの編纂に没頭した」という編纂後記の言葉に違わず、非常に尊敬と愛情の念を以て編纂された事が伝わってくる内容であり、随筆集の殆どが入手困難な現在、詩単体を読むだけでは我等凡人に補いきれない、朔太郎の全容を伺い知るための貴重な書。惜しまれるのはやはり本書が朔太郎の大きな転換点となった『日本への回帰』以前に成ったという事か。2017/02/08

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