内容説明
檀一雄の一生は放浪つづきであった。国内はもとより、中国に、ポルトガルに、と、つねに新しい境涯を求めていたのだ。この特異な作家の真実を長年身近に接した著者がとき明かす。太宰治との親交、坂口安吾との誠実なかかわりそして名作『火宅の人』の背景となっている愛情問題、家族への愛、友人たちとのつき合いなどを通し、一見「無頼派」風に見られる檀一雄の、人間と文学に対する折目正しい姿がうかび上がる。
目次
1 太宰治との異様な交遊
2 軍隊への脱出
3 幼少の日の光と影
4 異郷放浪
5 戦後の苦闘
6 坂口安吾への敬愛
7 『火宅の人』の背景
8 津軽
9 檀流クッキング
10 サンタ・クルス浜
11 親が有っても子は育つ
12 永眠
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