内容説明
古代人の筏コンティキ号や葦船第一号の航海で有名な、人類学者ヘイエルダールの、三度目の冒険紀行。古代シュメール、現代のイラク南部に生える葦で作った船・ティグリス号に乗って、五千年前に行なわれていたペルシア湾からインド洋にかけての自由な航海を実証しようと海に出る。冒険と研究が一体になった、興味つきぬ夢への旅。
目次
1 始まりを求めて
2 エデンの園にて
3 問題が起きる
4 問題が続く
5 ノアの大地ディルムンへ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がんもどき
6
ヘイエルダールの航海実験を記した手記。葦を束ねて作った舟で、ペルシャ湾からインド(パキスタン)、そこからまたアフリカのジブチまでインド洋を航海できるかという実験の様子が描かれている。頭の中だけで考えているだけではわからない困難に次々直面していく様子が興味深い。ロシア船に曳航してもらったり途中の島に寄り道したりは試合邦画よかったんではと思う。ヘイエルダールの考えは現在では否定されているらしいが、一つの探検ものとして面白い。2022/10/28
saba
0
学説としてはヘイエルダールの説はもはや過去のものとなっているようだが、探検潭としては今読んでも心躍る。この人の文章ロマンチックで好きだ。「あのころ、地球は非常に大きくて、航海者にとっては別天地の予見できぬ未知の世界が、水平線の彼方で四方から手招いていた。」しびれる2016/02/27
猫
0
最近映画にもなったコン・ティキ号のハイエルダールのメソポタミアでの冒険。今回は彼にとっては三度目の葦船でペルシャ湾を航海。コン・ティキ号の方は網でネクトン、プランクトンを取る等サバイバル性が強かったけれども、こっちは(上巻の段階では)準備や交渉の記述が多く、彼の研究生活と苦労が伺える。2013/11/17
washa46
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ヘイエルダール氏の三度目の学説実証海洋冒険記… 今回は葦で造った船で古代シュメールの交易ルートを航海する… 葦船の製作と出帆、河川で破損した船を修理する為に立ち寄った港で遺跡見学など、本格的な航海は下巻かな?… 2021/11/20