感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つれづれ
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井上ひさし氏の母による半生記。夫を亡くした後、子ども3人を育てるため奔走する母。なにがすごいって、その商才だ。一方、商才と根性のあるマスさんを潰しにかかる同業者や田舎の地元民たち、その汚さや恐さが、これでもかと描かれる。そんな話題も身近に聞こえるようになった、「商売人」の、わたしなのだった。また、時代はちょうど戦争をまたぐ。戦時下の人心の醜さと生活の酷さが、貧しい一般市民の視点から生々しく語られ、その点において、今この季節に読むべき＜反戦＞の文章でもあった。2010/08/15
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