出版社内容情報
人間にとって不可欠な問題を、哲学者たちはいかに考えてきたのか。古代ギリシアから20世紀まで、哲学思想の流れをテーマごとに解き明かす新しい哲学入門。
【目次】
内容説明
哲学は「驚き」から始まる―とプラトンは言った。古代ギリシアに端を発し、連綿と現代までつながる思索の歴史を、かつてない方法で辿ろう。哲学は、ある時は二者の議論と吟味により、またある時は別の視点からもたらされる対立関係により展開してきた。この本では、その流れを「存在論」、「倫理学」、「政治哲学」の3つに分け、さまざまな問題を哲学者たちがどのように考え、その思索がいかに鍛えられてきたかをわかりやすく解き明かす。今、新しい哲学史の扉が開く!
目次
序 哲学の端緒と方法について
第1章 世界についての問いと存在論(世界についての原初の問い;世界は何でできているか;存在するとはどのようなことか ほか)
第2章 自己への問いと倫理学(自己への問いのもつ拡がり;自己への配慮はなぜ大切なのか;ぼくたちは自由だろうか ほか)
第3章 社会と世界についての問いと政治哲学(他者という謎;他者とは誰のことか;言語はどのように生まれたか ほか)
著者等紹介
中山元[ナカヤマゲン]
1949年、東京生まれ東京大学教養学部中退。思想家・翻訳家。哲学サイト「ポリロゴス」を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
amanon
2
理解の程は怪しいとはいえ、おおむね興味深く読めたものの、タイトルから想像するような哲学通史的なものではないのに、やや肩透かしを食らった感が。八つのテーマに沿った哲学史ということで、扱われている哲学者はかなり限定的。ただ、終盤の戦争をテーマにした章でヴェイユが取り上げられているのにちょっとびっくり。また、その章で男性原理に突き動かされて後戻りができなくなる傾向がある戦争を食い止めるには女性の声が必要的なことが書いてあるのが印象的。必ずしも好戦的でない女性ばかりとは限らないが、考えてみるべきかもしれない。2025/10/17