出版社内容情報
儒学とギリシア哲学に共通する中庸の政治哲学を現代に活かすべく「中庸民主主義」を提唱。元駐日韓国大使の政治学者が、分断の進む世界を変革する方策を考える。
内容説明
孔子・孟子、そしてプラトンとアリストテレスは同時並行的に「中庸の正義」を政治哲学として唱えていた。洋の東西において人類は中庸こそ徳であるとしていたのだ。左右のポピュリズムで分断された現実政治に翻弄される現代の我々に必要なのは、この「中庸」という、哲学的に鍛え上げられてきた倫理的・政治的規範である。日本の大学に学び、駐日韓国大使も務めた現代韓国を代表する知性が「中庸民主主義(meanocracy)」を提唱。世界の人々が「よき生」のための政治を取り戻す道を考察する。
目次
第1章 なぜ中庸政治なのか(問題意識と方法;中庸の概念)
第2章 古代中国の儒教政治思想と中庸(孔子の仁と中庸;孟子の仁義と中庸 ほか)
第3章 古代ギリシアのポリス政治思想と中庸(プラトンの正義、中庸、法;アリストテレスの中庸と政治体制)
終章 中庸と平和の政治体制(政治的判断の方法;政治指導者の資質 ほか)
著者等紹介
崔相龍[チェサンヨン]
1942年生まれ。韓国・慶州出身。高麗大学名誉教授。ソウル大学卒業後、東京大学で国際政治学の博士号取得。ハーバード大学客員教授、高麗大学教授・アジア問題研究所長、韓国政治学会会長、韓国平和学会会長、韓日文化交流委員会副委員長、駐日韓国大使、法政大学・成蹊大学教授などを歴任
小倉紀蔵[オグラキゾウ]
1959年東京生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科教授。東京大学文学部卒業、韓国ソウル大学校哲学科大学院東洋哲学専攻博士課程単位取得退学。専門は東アジア哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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