出版社内容情報
自分が生まれてきたことを否定する思想は、長い歴史を持つ。古今東西の哲学・思想、文学を往還し、この思想を徹底検証。その超克を図る「生命の哲学」の試み!
内容説明
「生まれてこないほうがよかった」という思想は、人類二五〇〇年の歴史をもつ。本書では、古代ギリシアの文学、古代インドの宗教哲学、ブッダの原始仏教、ゲーテやショーペンハウアー、ニーチェなど近代の文学と哲学、そして「誕生害悪論」を説くベネターら現代の分析哲学を取り上げ、徹底的に考察。人間がこの世に生まれてくることは誤りであり、生まれてこないようにしたほうがよいとする反出生主義を世界思想史の中に位置づけ、その超克の道を探っていく。反出生主義の全体像が分かる本邦初の書である。
目次
第1章 「おまえは生きなければならない!」
第2章 誕生は害悪なのか
第3章 ショーペンハウアーの反出生主義
第4章 輪廻する不滅のアートマン
第5章 ブッダは誕生をどう考えたのか
第6章 ニーチェ―生まれてきた運命を愛せるか
第7章 誕生を肯定すること、生命を哲学すること
著者等紹介
森岡正博[モリオカマサヒロ]
1958年、高知県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。大阪府立大学にて、博士(人間科学)。東京大学、国際日本文化研究センター、大阪府立大学現代システム科学域を経て、早稲田大学人間科学部教授。哲学、倫理学、生命学を中心に、学術書からエッセイまで幅広い執筆活動を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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