筑摩選書<br> 「働く青年」と教養の戦後史―「人生雑誌」と読者のゆくえ

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「働く青年」と教養の戦後史―「人生雑誌」と読者のゆくえ

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  • サイズ B6判/ページ数 352p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784480016485
  • NDC分類 051
  • Cコード C0321

出版社内容情報

経済的な理由で進学を断念し仕事に就いた若者たち。知的世界への憧れと反発。そんな彼らを支えた「人生雑誌」。その盛衰を描き出す!

福間 良明[フクマ ヨシアキ]

内容説明

高度経済成長が進む中で、経済的な理由で進学を断念し、町工場や商店などに就職した若者たち。低賃金、長時間労働、そして孤独な日々。そんな彼ら彼女らが熱心に読んだのが「人生雑誌」と総称される雑誌だった。その代表格『葦』『人生手帖』は、それぞれ八万部近く発行されるまでになった。「生き方」「読書」「社会批判」を主題とするこの雑誌に、読者は何を求めたのか?人生雑誌の作り手側にも光を当てながら、この雑誌とその読者がいかなる変容を遂げていったのかを描き出す。戦後史の空白を埋める貴重な労作である!

目次

序章 格差と教養と「人生雑誌」
第1章 戦争の記憶と悔恨―荒廃と復興の時代
第2章 人生雑誌の隆盛―集団就職の時代
第3章 大衆教養主義の退潮―経済成長と消費の時代
第4章 「健康」への傾斜と人生雑誌の終焉―ポスト高度成長の時代
終章 人生雑誌に映る戦後―エリート教養文化への憧憬と憎悪

著者等紹介

福間良明[フクマヨシアキ]
1969年、熊本市生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。博士(人間・環境学)。香川大学経済学部准教授を経て、立命館大学産業社会学部教授。専攻は歴史社会学・メディア史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りょ

18
50~70年代に見られた、大衆教養主義。それを紐解くと貧富の差から生じる知識人への憧憬と憎悪が渦巻いている。現代において、「教養」という意味では貧富の差は関係ない。図書館に行けばどれだけでも知識を得られる。ネットで検索すればどれだけでも情報を得られる。その反面「査読」が行われにくいSNSや現代のメディア。質という意味ではもはや「教養」とは言えないかもしれない。本書では現代における問題は最後の章の終わりの方に書かれているのみ。読者としては、本書から過去を学び、現代社会における問題を熟考するのが大事だと思う。2019/11/03

しげ

12
戦後の引き揚げ、混乱と復興に炭鉱の閉山、教育とは無縁な父母世代、盆正月などで顔を合わす叔父叔母の昔話と重なりました。「葦」や「人生手帖」を手に取っていたかは分かりませんが、私は「Big tomorrow」世代です。SNSが無い時代、様々な雑誌がその役割を果たしていたと思います。「学びたいのに学べ無い」親世代「学べるのに学ばない」子の世代、後悔先に立たずで恥ずかしく思いました。2022/01/09

Piichan

12
教養を大衆化し、日本人の知的レベルを底上げした人生雑誌の功績は大きいと思います。最近はインターネットの大衆化で衆愚化が進んでいると言われていますが、メディアが人生雑誌に学ぶべきところは多いはずです。 2017/05/02

ネムル

10
竹内洋『教養主義の没落』が進学エリート組の、本作は進学のかなわない貧困層の教養主義を描く。戦後まもなく創刊された人生雑誌の数々を研究したメディア社会学の好著勤労青年の間にしきりに読まれたという雑誌が、投稿や査読のなかで人生の苦しみで連帯する場になっていたのは面白い。今でいうSNSを思わせる。いいおじさんがふわっと学問の大切さを語る雑誌が「マルクスみかん水」と揶揄(マウント?)されるのもまた、いまでもわかりみ。2020/06/06

msykst

10
多分今自分がやってるのって「読書と勉強の間くらいの事を勝手にやる」って事なんだが、やっぱそれ良いな、と思った。本書は、戦後、特に地方から集団就職で上京した若者の間で読まれた「人生雑誌」について分析するもの。竹内洋が析出した様なエリート的教養主義に憧憬を抱きつつ、同時にその反発から独自の教養文化と読者共同体があり、それを「反知性主義的知性主義」と名付けて分析する。それは貧困と劣悪な労働環境の中で、階層上昇への憧憬と諦念の混じり合いの中で生じたんだが、高度成長に伴い労働環境も進学率も改善し徐々に衰退していく。2017/02/26

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