筑摩選書<br> 昭和の迷走―「第二満州国」に憑かれて

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筑摩選書
昭和の迷走―「第二満州国」に憑かれて

  • 多田井 喜生【著】
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 筑摩書房(2014/12発売)
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  • サイズ B6判/ページ数 296,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784480016119
  • NDC分類 210.7
  • Cコード C0321

出版社内容情報

破局への分岐点となった華北進出は、陸軍の暴走と勝田主計の朝鮮銀行を軸にした通貨工作によって可能となった。「長城線を越えた」特異な時代を浮き彫りにする。

内容説明

日中戦争が始まると、戦費の支出を担わされた朝鮮銀行は“カネなんか空中からいくらでも作り出す”「預け合」の仕組みを編み出して、“紙でする戦争”を支えた。五・一五事件から二・二六事件へと軍部の統制が強められていく国内と並行して、国際連盟脱退や盧溝橋事件によって日中戦争、太平洋戦争への道筋が開かれていく。当時の大陸財政を担った勝田蔵相のポケット日記や木戸幸一内大臣の日記やインタビュー、それに朝鮮銀行の未公開資料などによって描かれる迫真のドキュメント。

目次

1 右傾と左傾の行きつくところ(デモクラシーと国粋主義;北一輝「日本改造法案」と関東大震災;勝田主計とその人脈 ほか)
2 通貨戦争と第二満州国(朝鮮銀行券廃止問題;“預け合”―大陸の戦争に円はいらない;植民地障壁論と「歴史は経済動機」 ほか)
3 二・二六事件、そして破局へ(真崎教育総監の更迭騒動;永田軍務局長の遭難;二・二六事件の前後のこと ほか)

著者等紹介

多田井喜生[タタイヨシオ]
1939年、長野県に生まれる。63年、東京大学経済学部卒業。日本不動産銀行(日本債券信用銀行)に入行し、財団法人日本総合研究所などを経て、退職。編著書に『朝鮮銀行史』(共著、第二十九回エコノミスト賞特別賞、東洋経済新報社、1987年)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

マウンテンゴリラ

2
日本を破滅に追いやった昭和の戦争の真の原因は何か。その真相は、軍部や、あるいは政府、あるいは民間も含めての国を挙げての資料隠滅があり、解明が困難であることは想像される。しかし、戦後80年近くにもなる今日に至るまでも、徹底的な総括が行われずに来たことには、その困難さだけでなく、意図的なものも感じられる。その意図とは、旧日本軍や旧日本政府の当事者、戦後の日本政府によるものであったことは間違いないだろうが、国民の総意というものでもあったのではないだろうか。本書を通じて、そのような感を強めさせられた。→(2)2023/04/12

wasabi

2
かりに二・二六事件で高橋是清蔵相が殺されず、彼が提唱する通り鮮銀券を日銀券に統一していたならば、敗戦後の日本は極度の混乱に陥ったと述べられる。また、木戸幸一の回顧における、軍部が暴走し軍事国家となっていく日本を救うには戦争して敗ける道、「あれしかなかった」の言葉をも含めて複雑だ。そして何より、東京裁判でのブレークニー弁護人の言葉に心打たれる。「何の罪科で、いかなる証拠で、戦争による殺人が違法なのか、原爆を投下した者がいる!この投下を計画し、その実行を命じ、それを黙認した者がいる!その人たちが裁いている!」2015/03/28

Takeshi Kubo

1
本書は、勝田主計という大蔵官僚・政治家の日記等を中心に利用し、満洲事変直後から日中戦争へと向かう時期を分析したものです。とりわけ面白く感じたのは、勝田が総裁を務めた朝鮮銀行による通貨戦略に関する話でした。同銀行は事変後から中国各地に設立された植民地銀行との「預け合」を通じ、朝鮮銀行を含めたこれらの銀行を一種の障壁とすることで植民地における通貨変動の影響を日本本土へ波及させることを防いでいたという話は驚きでした。2016/02/20

カラコムル711

1
「第二満州国」とは華北分離工作のことである。これについては多くの本が書かれているが、本書は勝田主計というあまり一般には有名と言えない大蔵大臣経験者の日記をもとに述べているところが新鮮である。昭和軍人の唯我独尊、手前勝手の精神の腐敗ぶりにはいまさらながらあきれる。これに対し木戸等も「どうにもならなかった」では済まされない。著者は日本人の戦争被害のみとりあげるが、中国をはじめとするアジア人の被害こそ大いなる迷惑だ。日本人のそれは自業自得だろう。 2014/12/22

K.C.

0
あちこち時系列が飛んで、思いのほか読みにくい部分があったが、最終章の部分が自分にとっては半分納得、半分衝撃だった。統制できなくなる社会がどうやって訪れるかを感じ、はたまた今は…と思う。2015/06/25

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