内容説明
日本海交易の重要拠点「勝山館」を膨大な考古学史料から解明し、従来のアイヌと和人との関わりに疑問を投げかけ、交易民族としてのアイヌの実態を明らかにする先鋭な論考。
目次
上ノ国シンポジウムに想いを寄せて
勝山館への招待―北の世界から日本史を見直す
アイヌ民族の去就(北奥からカラフトまで)―周辺民族との「交易」の視点から
北方海域における人の移動と諸大名
勝山館跡とその城下の謎―発掘調査二〇年の成果と展望
遺跡・遺物の違いから見た北と畿内―勝山館を見直す
余市川流域の中・近世の遺跡
中世北方社会における鉄器の製作とその使用―勝山館跡出土遺物からの発見
沙流地方の金属文化とチャシ跡
下北半島の中・近世漁民遺跡
遺跡保存の問題点
日本史像を変える発掘成果
著者等紹介
網野善彦[アミノヨシヒコ]
歴史研究者。1928年山梨県に生まれ、東京で育つ。東京大学文学部卒業後、渋沢敬三の創設した「日本常民文化研究所」に勤務。その後都立北園高校教諭、名古屋大学助教授、神奈川大学短期大学部教授、同経済学部特任教授を歴任し1998年退職。1988年より勝山館跡調査研究専門員として勝山館跡の調査・研究を指導
石井進[イシイススム]
東京大学名誉教授、鶴見大学客員教授。棚田学会会長。1931年東京生まれ。東京大学文学部卒業、同大学院修了。1993~97年まで国立歴史民俗博物館の3代目館長を務める。1988年より勝山館跡調査研究専門員として勝山館跡の調査・研究を指導
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