素敵な仕事

素敵な仕事

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  • サイズ B6判/ページ数 316p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784479570059
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

仕事ひと筋の鋳物会社社長と美人で記号論的唯物論者の大学講師が繰りひろげる奇想天外で素敵な小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まふ

114
サッチャー政権末期、金属機械製造会社の社長ヴィック・ウィルコックスのもとにある時ラミッジ大学の英文科の美人講師ロビン・ペンローズが政府の産業振興計画の一環の「シャドウ」としてヴィックの工場を訪れる。お互い初対面でソリが合わなかったが次第に相互に人格、仕事の内容に興味が湧く。ある時ドイツへの出張で惹かれ合った二人は一夜を共にする…。英国の経済状況、製造業の厳しい生産状況とともに、大学の厳しい財政状況を背景にミスマッチ的な二人が惹かれ合っていく姿がうまく描かれておりその筆力は見事である。G550/1000。2024/07/01

ケイ

112
「無名なるイギリス人の日記」を思い出した。100年後になると、主人公の一人にキャリア悩む女性も出てくる。まず初めの人物紹介がしっかりしているというか、やたらと長い。そして、二人の人物の人生が交差してくるあたりからが本番の始まりだ。家族とは、妻とは、と男性が問うた時に、一番必要なものはこういうものだなと思わされた。書かれたのがすでに四半世紀以上前ともなれば、今は変化しているかもしれないが。最後があまりにも楽天的でこれはないだろうと苦笑するも…、小説なんだからありなのかもしれない。2016/01/20

NAO

70
1986年のイギリスを舞台に、サッチャー首相の国内産業振興政策を風刺したコメディ。見習い工を振り出しに仕事一筋に働いてきた苦労人ヴィックと英文学臨時講師で記号論的唯物論者ロビン・ペンローズという全く噛み合わない二人の配置が何とも見事だ。一方的に恋心を募らせるヴィックにはおかしみだけでなく哀れも感じるが、自己改革に目覚めたヴィックもロビンも新しい可能性に向かって再出発するというハッピーエンドで、読後感も爽快なコミックだった。2019/02/08

松風

17
ガーディアン1000冊の84作目。出だしの人物紹介部分?が長くて億劫になったけど、2章からは一気に読んだし、かなりスカッとした。『交換教授』よりこっちが好き。「素敵な仕事」とは世界を換喩・提喩・隠喩のいずれで観るかで決まるのか。 「思いがけない遺産」が物語を収めるところは英文学の伝統を記号論的に継承しているのか。2020/10/26

MATHILDA&LEON

14
【英ガーディアン紙が選ぶ必読小説77/1000】 イギリス政府が、大学と産業界の繋がりを密にするため、大学に協力を要請し、『シャドー計画』という大学の教師が一定期間、産業界の人間につきっきりになるというものを始める。そこで白羽の矢が立ったのが美人で頭脳明晰な英文科の女教師ロビン。工場で働くウィルコックスは、最初は彼女を毛嫌いし、疎ましく思うのだが…というストーリー。中弛みもせず、次々と起こる出来事に読者は楽しみ、次の展開をワクワクして待つ。 これは良作。2025/02/22

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