内容説明
マジョリティーは本当に安全か?不思議な生物の宿命。自由に生きるためには自分の頭で考える。ちょっとぐらい「変」なほうが生きやすい!
目次
第1章 同調圧力は生物の宿命である(生物が群れるのは生き残るため;人間以外の動物は親を大切にしない ほか)
第2章 変人だけがイノベーションを起こす(なぜ牛は食べても良くて、犬は食べないのか;人間は何でも食べるから繁栄できた ほか)
第3章 気がつけば同調圧力ばかり(実は危ない安全主義;全体責任は無責任 ほか)
第4章 同調圧力なんて怖くないから言わせてもらうと(民主主義と同調圧力;ナショナリズムが生まれる原点 ほか)
著者等紹介
池田清彦[イケダキヨヒコ]
生物学者。早稲田大学国際教養学部教授。1947年生まれ。東京都立大学大学院理学研究科博士課程生物学専攻修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
28
アメリカ発グローバルな同調圧力(27頁~)。TPPへの賛否。農協が反対する理由は、米価が安くなるためで販売手数料収入源を恐れる。犬や猫とといえども、飼い主の表情、声色、同左、しぐさ、臭いなどを読む(39頁)。小保方晴子(114頁)ファンには悪いが、木嶋佳苗のように、男を手玉にとったのか? 女は怖いねぇ。モテない方がよいな。いや、モテないから騙されるのだろうけど。業績を評価することは、研究の重要性を、当事者以外の他人が判断すること(123頁)。2015/10/31
すぱちゃん
11
おおよその内容については合点がいった。原発を無くしていこうという意見には賛成だし、核兵器より、原発を所有しているほうが危険であるというのも納得だが、いっそ核兵器を持とうという意見には納得しかねる。地球温暖化が温室効果ガスのせいではないのではないか?というのも、学者たちが口にするのを耳にして、なるほどと思う反面、私にははっきりとしたことは言えない。同調圧力に屈せず、自分が正しいと思うことを主張する、その大切さは良く分かったし、アンチ安倍政権主義者としての洞察もその通りかと思った。これはただの同調ではない。2020/01/28
ちいちゃん
6
ハッキリした言い方が爽快で好感が持てた。2016/05/09
FK
5
相変わらず明快な論理。私には極めて当たり前であり、当然の主張。しかし一般には、あまり知られていないということ。/民主主義というのは基本的に、「マイナーな人間」をいじめることによって、社会の安寧を保つ制度であると言える。(P.135)/同調圧力に屈せずに自分を維持することは難しい。逆に言うと、やはり長いものには巻かれろ、という生き方を選ばざるを得ない弱い人間が圧倒的に多いということ。しかし、彼らが同調して、まともな意見をつぶし、戦争への道を歩ませてしまうことにもなるのだ。コツコツと説得するしかない。 2017/04/08
小僧武士
5
『グローバリゼーションの真の意味は国民国家を解体してグローバル資本主義の多国籍企業に売り渡してしまおうということだ。その結果、所得の格差は激しくなり数%の金持ちと残り大多数の貧乏人という社会に日本も世界もなりつつある。グローバル資本主義の走狗である安倍政権は多国籍企業に国民を売り渡すために強大な権力を必要としそのために国家の危機を煽って権力を集中することに余念がない。会社が潰れそうだと言って従業員の危機感を煽り給料を下げた挙句役員だけが大もうけをして最後には会社を潰してしまおうと考えているようなものだ。』2015/10/02