内容説明
谷川俊太郎のアナザーワールド、4つの未知な世界へようこそ。
著者等紹介
谷川俊太郎[タニカワシュンタロウ]
1931年東京生まれ。現代を代表する詩人のひとり。21歳のとき、詩集『二十億光年の孤独』を刊行。またピアニストで息子の谷川賢作と詩の朗読と音楽のコンサートを国内外で行うなど、多方面にわたって活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヴェネツィア
116
本書を手に取るまで、谷川俊太郎さんがドラマを書いていたのを知らなかった。ここには4つのシナリオが収録されているが、最初の2篇「いつだって今だもん」と「部屋」は、いずれも簡素な舞台装置で、安部公房のお芝居を思わせる、ちょっとシュールな味わいのもの。また「じゃあね」は、テレビドラマとして書かれているが、主演の老人2人が田中絹代さんと笠智衆という最高のコンビ。2人のひたむきな演技が偲ばれる。この同じコンビでは倉本聡さんの『幻の街』もあるが、テーマといい主演といい、この作品に触発されて書かれたのではないだろうか。2014/04/26
野のこ
17
滑稽だけど、真実の愛がストレートに伝わる戯曲。この不思議な感じ、好きです。男はロマンを夢見、女は今、愛すべき人を愛する。《表題》あくびをする王子、派手な袋から出てくる王、道化の世界と、ロボットの母と娘マリが住む戦争で滅びた世界が出会う。時空を越えた愛。「ここはここだよ、今は今だよ」 《部屋》窓もテーブルもない、扉ひとつの部屋にいる男女。《じゃぁね》おばぁちゃんの恋《巨大なウエディングケーキ》娘から女、母へ。どれも一風変わってるけど、心に響く文章もいくつもあって心に残したいと思いました。2017/01/05
葛
1
「いつだって今だもんーーきのうとあしたのラブストーリー」「部屋ーー詩劇のためのスケッチ」「テレビドラマ じゃあね」「ラジオドラマ 巨大なウェディング・ケーキ」2009年8月30日第1刷発行 発行者:南暁 発行所:大和書房 装丁:有山達也+岩渕恵子(アリヤマデザインストア) イラスト:川口澄子 本文印刷:シナノ カバー印刷:歩プロセス 製本所:小泉製本 定価:本体1900円+税2021/03/05
なりあきら
1
素直に読んで面白いし、演劇を作る側としても工夫しがいがあって楽しそう。2012/07/06