出版社内容情報
王家の権勢を語る色、絶世の美女が愛した色、名画に共通する色、大衆文化に見る流行色など、歴史を動かしてきた色の秘密がわかる!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きゅーま
3
国や地域、時代が変われば、色への見方や感じ方も変わるもの。そんな「色彩」の在り方と歴史を紐解きながら、色と私たちの関係を紐解いていく。色彩心理学なんていうものは眉唾だ、と言い、古今東西の色の歴史を紐解いて解説していく筆者が頼もしい。私は特に黄色の項目が好きかな。2018/08/28
つくし
3
どのように各々の色がどのような効果をもつのか、という色彩心理ではなく、どうして近年語られるような心理が各々の色からうまれるのか、という解説。東洋・西洋の歴史や文化を引き合いに出しながら色のイメージを分析していくのが新鮮でした。2017/07/07
Rieko Ito
2
「色彩と心理の・・・」とあるが、「この色はこんな心理」と安易に述べてはいない。微妙な色調の違いや、他の色とのかかわりの重要性について述べられている。一番面白かったのは『エルギン・マーブル』の三人の人物。です・ます体で書かれているのは、安っぽい感じでよくないと思った。。2020/11/27
紺青
1
ページの端のカラフルな着色が十二単のよう。 茶色の章で絵画を説明しているのが特に面白かった。 [赤がくすんで暗褐色になったとき、その屈折した心に寄りそうことが…] [完全な闇の黒に対して、暗褐色はま光とつながっている状態] 茶色を暗褐色と呼ぶと、深さを感じる。 これを読んで以来、茶色(暗褐色)を見ると心が動く。 金色から暗褐色へのグラデーションの高貴なこと! 青の章では・・・[すくうと青でなくなる水や海の色、見えているのに遠い存在の空など、身近な青がどれもあいまいで不確かな体験を与える色]2024/07/17
yuma
1
特定の色に対するネガティブなイメージは、美しい発色を生み出し、保つ技術がなかった時代に、薄汚い色を見た当時の人々が抱いたもの、という解説に目から鱗。色の経年変化とかくすんだ色味とかもまた一つの味と思うけど、それは鮮やかで美しい色が数多ある現代的な感覚なんだろうと思った。2018/11/11
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