だいわ文庫
実話ホラー 死霊を連れた旅人

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  • サイズ 文庫判/ページ数 207p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784479306092
  • NDC分類 147
  • Cコード C0193

出版社内容情報

だいわ怪談実話シリーズ第6弾!山風に感じる霊威、海辺に木霊する謎の声、旅先の民宿に現れた血まみれの女…。楽しい旅行を暗転させた27の怪異譚、その封を解く!

内容説明

旅とは、未知の世界に行くことである。その先に楽しい思い出ばかりがあるとは限らない。旅先で出会った怪異の数々が恐怖の世界に誘う。待望のシリーズ六作目!

目次

いわくつきの山
おかる
カーブミラー
あそびましょ
バックカントリースキー
三人の縦走者
死を呼ぶラジオ
こたつ
サイレン
合図

地蔵の道
天井裏
避難小屋
米を研ぐ
訪問者
訳あり部屋
乱暴な山の神
化粧鏡
思い出帳
Y地の伝説
小さな神輿
御朱印
背負ってくる
死の匂い
死後の世界

著者等紹介

安曇潤平[アズミジュンペイ]
1958年、東京都生まれ。1999年、くも膜下出血を発症するも奇跡的に回復する。その後、ウェブにて怪談作品を発表。2004年、『幽』第二号から連載の「山の霊異記」でデビューする。怪談語りにも長けており、さまざまなメディアで山の怪談の第一人者として取り上げられるなど活動の場を広げている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

57
実話怪談集。今回は山だけではなく、海、旅で遭遇した怪異も語られている。ただやっぱりメインを張っているのは山。怪談としては類型的な話が多いのだが、それに至るまでの山の様子が実にいい。文章のそこかしこから、実際に山に行った事のある人独特の空気感のようなものが感じられるなあ。近年登山を始めた身としては行ってみたい山の数々、日本アルプスや関東圏の山々の様子がとても興味深いし。怪談よりもむしろ山行の記として読むことが出来た。それにしても作中で語られる数々の名山、登山を始めたからには一度は行ってみたいものである。2016/09/27

ネムコ

34
おどろおどろしい表紙に題名だけど、この本は山行の表現が素晴らしい。作者が山好きで実際の登山者だからこそ書ける、臨場感ある山登りのシーンにワクワクしたり、和んだりした。奥さんの足が不自由だけれど仲の良い旅好きのご夫婦のお話が良かった。怪談も地方色があって興味深い。この作者の山の話、ご縁があったら、また読んでみたい。2017/01/28

澤水月

34
ぶっちゃけ安曇氏の他の版元の本より格段に良い。まず登山に関する専門用語がさりげなく解説され初めて読んでも分かるし、1話1話に作り話くささがなく、実体験や見聞を基にした話なのだなと納得できる。その上で山は美しく儚く荒々しく蟲惑的…ラスト自分の大病を基にした数話は手に汗握る恐ろしさ。編集さんによって書き手はずいぶんかわるのかな… ところで全く怪談でない1話に仰天したがそれが怪談本に入っていることが奇妙に背徳的でエロティックですらあった。2016/08/15

ラルル

32
著者の体験談が多いのが珍しいですね。特に後半、著者が大病を患った頃に体験した死の気配を感じる話が面白かった。山にまつわる話の中で余分な部分が多い(登山の経由説明が多すぎて、登山趣味の無い人間には退屈)が残念ですが、そこがもう少し少なければかなり良い怪談本だと思います2016/09/24

あたびー

21
#日本怪奇幻想読者クラブ 信州松本と上高地、安曇野が好きでコロナ禍の際も実は予約してあった。今年は行けなくてとても残念なのだけれど、詳細な山の描写で少し行った気になって楽しめた。私は山で夜を過ごしたことはないし怪異にあったことはないのだけれど、都市部とは違う全くの闇の中、本書にもあったけれど恐怖を覚えるほどの満天の星空を見上げると、本当にそっちへ落ちて行きそうな気分がしてそれだけでも怖い。雨の中樹海の縁を歩き何かを連れてきたかもしれないという大病の顛末に震えた。2020/06/14

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