内容説明
悪戦苦闘しつつも零戦の技術を土台にYS‐11を開発した「五人のサムライ」。トラブルに悩まされながらも必死の努力を重ねた整備技術者。薄氷を踏む思いで操縦桿を握ったパイロット。彼らの血のにじむような奮闘の末、世界の大空に羽ばたいた国産旅客機YS‐11。二〇〇六年九月三〇日に国内でのラストフライトを迎えるYS‐11の軌跡を追う。
目次
序章 大和、零戦、YS‐11
第1章 夢と思惑を乗せた初飛行
第2章 「技術的には成功、経営的には失敗」
第3章 巨大国家プロジェクトの宿命
第4章 「お役所仕事」の末路
第5章 名機「YS‐11」は「零戦」から
第6章 時代が生んだ巨大プロジェクト
第7章 エアラインが育てあげた名機
第8章 ハイテク機以上の信頼性の高さ
第9章 名機「YS‐11」の遺産
著者等紹介
前間孝則[マエマタカノリ]
1946年、佐賀県に生まれる。法政大学を中退。石川島播磨重工業の航空宇宙事業本部技術開発事業部でジェットエンジンの設計に二〇年間従事する。1988年に同社を退社(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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鐵太郎
2
この航空機の開発について、反省すべき点はあったかも知れない。無理もあったかも知れない。しかしこの無謀な挑戦を、結果が失敗に見えたからと行ってこのまま放置したことにより、日本の航空開発は下請けに甘んずる事で良しとなりました。日本より技術的、経済的に劣るカナダのボンバルディア、ブラジルのエンブラエルが小型旅客機の生産でシェアを伸ばす中で、なぜ日本にこれができなかったのか。前間さんはこの本をいつもよりさらに淡々と書いています。しかし、文章の端々に悔しさが見えるような気がします。2007/06/22
banff76
1
なかなか、おもしろいですよ。飛行機に興味のある方はぜひ。物作りの真髄なんかも垣間見れるかも。2012/09/26
安瀬内喬
0
同じことを繰り返していて、読みづらかった。2012/04/12