内容説明
中国で最も成功した外資。サムライたちは、いかに巨龍に立ち向かったか。
目次
第1章 大バカ者がほしい―1994年~1997年
第2章 「いらっしゃいませ」が言えなくて辞めていく中国人―1997年
第3章 売れたのは最初の3日間だけ―1997年
第4章 打ち砕かれた自信―1997年~1998年
第5章 北京は最悪、低所得地への出店―1996年~1998年
第6章 たかが「あんパン」、されど「あんパン」―1998年
第7章 新聞記事になった牛乳おばさん―1998年~1999年
第8章 お客さんが殺到したミレニアム・イベント―1999年~2001年
第9章 危機をチャンスにしたSARS騒動―2001年~2003年
第10章 反日デモの襲撃―2002年~2005年
最終章 中国で最も成功した外資―2006年~2010年
著者等紹介
湯谷昇羊[ユタニショウヨウ]
1952年生まれ。法政大学卒業。「週刊ダイヤモンド」編集長。ダイヤモンド社取締役等を経て、経済ジャーナリスト・ノンフィクション作家。2000年に立命館大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Miyoshi Hirotaka
25
一粒の種は、蒔かれた場所により、鳥に食べられたり、枯れたり、成長できなかったりする。「置かれた場所で咲きなさい」が店の運命。文明や文化の差に戸惑い、妨害や嫌がらせに会いながらも「最も成功した外資」と呼ばれるようになるまでの歩みは感動的。しかし、中国は簡単に歴史を上書きする国。感動秘話がなかったことにされるリスクは常にある。体制の変化や民度の向上を期待するのは百年河清。近代経営、商道徳、職業倫理、つまり、当たり前のことを当たり前にやることがグローバルでの成功の鍵だということを理解する人が増えることを願う。2014/06/02
Mami Saito
2
素晴らしいビジネスルポだったと思う…2012/12/25
波切
2
当時の中国の様子や国民性が良く書かれており、違和感が無く読めた。ヨーカドーの社員奮闘記だが、粘り強く、あきらめない姿勢は今の時代にも参考になる。ヨーカドーが中国の流通に大きく影響を与えた事実もわかる。日本のヨーカドーに足を運んでみようとさえ思える一冊。2012/09/06
Aira
2
イトーヨーカ堂の中国進出奮戦記。親の会社の年始の読書課題がこれだったので、読んでみた。メンバーの苦労話が8割かな。96年当時の中国成都の市民や町の感じ、物価も読み取れ、興味深かった。いまでこそ「欢迎光临いらっしゃいませ」を言うのは当たり前だが、ローカルコンビニ好徳はまだ昔のままの雰囲気(いらっしゃいませ言わない、釣銭投げる、無愛想。)でもこういう店が完全になくなってしまうのもさみしいものだ。2011/01/13
mamesen
2
イトーヨーカドー中国進出録。著者も言っているが、すべての経営者とビジネスマンに薦めると。テクニックの披露に終始するビジネス書よりこういうものの方がためになるし、役に立つ。そして、この本はさらに面白い。2010/10/19