内容説明
多くの先進国では、クリエイティブ・クラスと呼ばれるまったく新しいタイプの労働者が総労働人口の3割を占める、クリエイティブ経済の段階に入っている。クリエイティブ・クラスとは、新しいアイデアや技術、コンテンツの創造によって、経済を成長させる機能を担う知識労働者層を指し、その所得水準も高い。クリエイティブ・クラスは、自分の能力が生かせる、または暮らしたい環境がある場所を選び移動していくため、クリエイティブ・クラスが集まる地域とそうでない地域の間で経済成長の格差が拡大しているのが現実だ。著者の主張は世界的に注目され、地域経済の再生に実践されるようになってきた。本書では、クリエイティブ経済に不可欠な3つのT(技術、才能、寛容性)の関係を明らかにし、クリエイティブ経済の本質を、マクロ経済、働き方、日常生活、社会制度の側面から広範に解説している。
目次
日常生活の変化
第1部 クリエイティブ経済の時代(クリエイティブ精神;クリエイティブ経済;クリエイティブ・クラス)
第2部 新しい働き方(機械工場と美容室;水平な労働市場;カジュアルな職場;クリエイティビティの管理;不規則な時間)
第3部 日常生活と余暇(経験の追求;ビッグモーフ)
第4部 コミュニティ(場所の力;クリエイティビティの地図;経済成長の三つのT;社会資本からクリエイティブ資本へ;クリエイティブなコミュニティの構築;クリエイティブ・クラスの責任)
著者等紹介
フロリダ,リチャード[フロリダ,リチャード][Florida,Richard]
トロント大学ロットマン・スクール・オブ・マネジメント教授。同スクールの地域競争力に関する研究所のディレクターも務める。The Rise of the Creative Class刊行時は、カーネギーメロン大学ハインツ公共政策スクール、H.ジョン・ハインツ3世記念講座教授。アメリカでベストセラーとなった同書はその後15カ国以上で翻訳刊行され、一躍、著者を世界で最も注目される都市経済学者にした。ワシントン・マンスリー誌の最優秀政治書籍を受賞
井口典夫[イグチノリオ]
青山学院大学総合文化政策学部教授、同大学社学連携研究センター(SACRE)所長。東京の都心にて、数多くの都市再生プロジェクトを手掛ける。専門は創造都市論、クリエイティブ経済論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Hiroshi Higashino
谷口裕貴
fakegrit
pokochi1977
ハルバルミチル