内容説明
カーニヴァル的祝祭感覚が蘇る。祝祭世界に霊感の源泉を持つモーツァルト・オッフェンバッハ・サティなどの軽妙な遊戯精神を通して、音楽のもう一つの楽しみ方を展開する。
目次
モーツァルトと「第三世界」
モーツァルト好きを怒らせよう
『アマデウス』の詩学
神話的世界のなかのモーツァルト
スキゾ時代にふさわしいトリックスターの実像―「アマデウス」について
『モオツァルト』と『本居宣長』―私にとつての小林秀雄
エリック・サティとその世界―20年代のアルケオロジー
サティとその同時代人
シャ・ノワール時代前後のサティ
コクトーと祝祭的世界像
よみがえる祝祭精神―オッフェンバッハ没後100年
私のオッフェンバッハ病歴
「リゴット」の神話的原像
「椿姫」の周辺
ブレヒトの見世物芸人
菊谷・エノケンと昭和モダニズム
オペラ・ブッファとオペレッタの読み方
潜在的なエノケンの発見―「フィガロ」と「ゴーシュ」を見て
「全体演劇」の挑源郷―川劇「白蛇伝」を見て
思わせぶりなオペラの物語の本質を衝く(いとうせいこう・山口昌男)
オペラの脱構築―「ペレアスとメリザンド」
音のかなたに神話を語る声を聞く
レコードのなかの絵画―ペルゴレージ「恋する教団僧」
カタログの唄
音楽における哄笑の系譜
文化の「文脈」との繋がり回復への試み―柴田南雄「合唱」
武満徹の余白に
追悼小泉文夫
音楽と都市
私のアフリカ音楽
文化の仕掛けとしての音楽会
20年代あるいは祝祭的コミュニケーション
ミュージカルとの散歩―『ダンシン』日本公演に寄せて
風のメッセージ
18世紀の芸術と旅
音の秘儀に私達を誘う
表現主義の催しをみて
音を凍らせる
絵画・祝祭・音楽
私と「イヴェット・ギルベール」
シンポジウム「文化のゆくえ」を終えて
タンゴから牢獄の民俗学まで
ツィメルマンとの1時間
鮫島有美子の歌に想う
絵画・祝祭・音楽
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- 和書
- 月と不死 東洋文庫