内容説明
20世紀は教育の世紀であったが、結局はシステムいじりの時代だったといえる。しかし、子どもたちは幸せになるどころか、生気を失い、疲れ切っている。私たちは肝心の「教育の最大環境は家庭であり、教師である」ことを忘れてきたのではないか。本書は、変動を重ねた戦後の小学校で子どもたちを励まし、共に生き抜いてきた一人の母親でもある女教師の記録・提言である。
目次
1 桜の章―教育へのたびだち(道徳って、何?;ドラちゃん;共に学び喜ぶ;1人が大事;三者の信頼が)
2 梅の章―教育の点景(鳥になれなかった子;醍醐味;オール1に悩む;教師冥利;一瞬に光を;あ・り・が・と・う;脱線授業で)
3 桃の章―未来からの使者(読みたい人から;適応の他律化;独得の作文指導;塾に関して;ハーモニカを吹きたい;子どもの絶叫;ウェルテル効果)
4 李の章―人生の教師へ(教育は一生涯;問題点の分析と端緒;父親の役割りの一考察;感謝が大事;教え子の声)