内容説明
光悦茶碗とは、本阿弥光悦とは。十五代樂吉左衞門が向き合いつづけた名碗を語る。
目次
鷹峯光悦村
本阿弥家の系譜
天文法華の乱・戦闘的町衆―光悦と法華信仰1
武装蜂起から文化の担い手へ―光悦と法華信仰2
本阿弥一類の母・妙秀 反骨の精神―光悦と法華信仰3
本阿弥家職―光悦と法華信仰4
鷹峯逍遙
法華寂光浄土―鷹峯拝領1
京都に居あき申し候―鷹峯拝領2
光悦の茶の湯―ディレッタント光悦の本懐〔ほか〕
著者等紹介
樂吉左衞門[ラクキチザエモン]
樂家十五代当主。陶芸家。公益財団法人樂美術館館長。1949年、樂家十四代覚入の長男として生まれる。1973年、東京藝術大学美術学部彫刻科卒業。同年イタリアに留学。1975年、帰国後、作陶に入る。1981年、十五代吉左衞門を襲名。1983年、襲名記念初個展を開催。2000年、フランス政府より芸術・文化勲章シュヴァリエを受章。2007年、滋賀県・佐川美術館内に樂吉左衞門館が開館。館ならびに現代茶室を自身が設計創案した。桃山時代に樂茶碗を創出した初代長次郎以来、四百年余りの歴史と伝統を継ぐ樂家の当主として、伝統に立脚しながら、常に斬新な感覚を示す造形美の世界を表現し続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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さっちも
18
豪放で野放図、巧緻で緊張を強い、どっしりとデフォルメされ、可憐で凛と佇み、端然と静かに、創造のエネルギーに溢れカブキ、、、、光悦の手遊びは実に多彩で作為に満ちているのは間違いないが、底や自我を表出させずに、まるで利休が言う「野に咲く花のように」自然とあるべくしてあるように佇む。お茶も美術も見識を持ち合わせてない私にさえ、底知れぬ何かを感じさせてしまう光悦。光悦とは一体何者なのか。光悦の作陶のほとんどを手助けした樂家、その15代が精魂を込めて書き上げた1冊は、日本美の核心に触れているのではと思えた2018/06/03
酔狂花
2
2018年秋、京都旅行の目的地の一つが楽美術館の訪問で、訪問前に購入し、ざっくりとしか読み切れないまま楽美術館に行きました。2015年(平成27)京都で琳派400年。光悦が1615年に鷹峯に光悦村を作って400年記念前後の京都新聞の連載に加筆したもの。光悦作の茶碗や、当時の文化背景や交友の跡の考察を読むのが難しいけど楽しい一冊。2021/01/01
Kuliyama
2
樂ご当代の小気味よい文章に頷きながら、酔いながら楽しく拝読しました。ますます光悦茶碗が好きになりました。樂美術館に行って拝見できればと思います。2018/09/06
美幸
1
琳派の二人(本阿弥光悦と尾形光琳)が同じ一族で法華経とは知らなかったわ。 しかも光悦茶碗を楽家が作陶器してたとは!2019/02/02
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