野生めぐり―列島神話の源流に触れる12の旅

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  • サイズ B6判/ページ数 255p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784473040459
  • NDC分類 291.09
  • Cコード C0095

出版社内容情報

オオカミ信仰の山、クジラの寄り来る海、土の仮面「カマガミ」──日本各地の聖地・民俗を、気鋭の人類学者と写真家が旅した記録。

〈人類学者と写真家が旅した、プリミティブなあらぶる日本〉
〈「自分探しの旅」「パワースポットめぐり」ではたどり着くことのできない、神話の源流に触れる「新しい旅」へ〉

日本各地の聖地・民俗を、気鋭の人類学者と写真家が旅した記録。「自分探しの旅」「パワースポットめぐり」ではたどり着くことのできない、神話の源流に触れる「新しい旅」へ。秩父・青梅に広がるオオカミ信仰の山、クジラの寄り来る太地の海、宮城県を中心に伝わる土の仮面「カマガミ」などを訪ねる道行きを、二人の想像力に満ちた対話と論考、写真で追体験する一冊です。月刊『なごみ』の連載に大幅加筆して単行本化。

【著者紹介】
人類学者

内容説明

日本列島に潜む無数の“他者”の記憶を辿る。人類学者と写真家が旅した「現代の野生」。

目次

第1章 獣と人(秩父・青梅―オオカミ信仰の山;太地浦―クジラの寄り来る海;北上山地―死者と舞うシシたちの踊り)
第2章 生命の山(諏訪―ヘビが渦巻く大地;富士山麓―命を受け継ぐ作法;熊野―アニミズムと復活の思想)
第3章 層を成す神話(鹿島灘―せめぎ合う陸と海;日南地方―南洋の面影を追って;秋田―藁の巨人、カシマサマ)
第4章 魂の技術(北宮城・南岩手―カマガミという「家」の魂;奥津軽―噴出する春の力;三陸海岸―山と海をめぐる船の魂)

著者等紹介

石倉敏明[イシクラトシアキ]
1974年、東京生まれ。人類学者。97年よりダージリン、シッキム、カトマンドゥ、日本各地で聖者(生き神)や山岳信仰、「山の神」神話調査を行う。環太平洋の比較神話学に基づき、論稿、エッセイ、神話集等を発表。現在、秋田公立美術大学美術学部(アーツ&ルーツ専攻)講師。明治大学野生の科学研究所研究員

田附勝[タツキマサル]
1974年、富山生まれ。写真家。98年からフリーランスとして活動。十年間にわたってアートトラックを撮影した写真集『DECOTORA』(2007年)、東北の人々や風習などを撮影した写真集『東北』(2011年)、八戸市の小さな漁港の周辺を撮影した『魚人』(2015年)がある。2012年、『東北』で第三十七回木村伊兵衛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

紫羊

23
人類学者と写真家が、日本各地に神話の源流を辿る旅をした記録。著者自身が「野生めぐり」と名付けた12の旅のすべてに、今その地に生きる人たちへの共感が溢れている。対談、写真、論考、取材と盛り沢山な内容に加えて、本そのものに楽しい仕掛けがあって、かえって読み進むのに時間がかかった。「野生めぐり」は私には無理かもしれないが、せめて旅行ではない旅がしたくなった。2016/03/31

アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯

11
人類学者石倉敏明さんと写真家田附勝さんが日本各地をめぐる神話やアニミズムの12の旅。現地の自然や祭りに触れての考察や想像をぶつけ合う対談と、石倉さんのの文、田附さんの写真で構成された一冊。 読み友様の感想を読んで読みたくなって図書館で借りました。手元に置きたいけれど残念ながら絶版?2022/09/09

mittsko

11
とても楽しくスルスル読めた。正調中沢人類学を汲む石倉さんの文章と、同様の関心をはぐくみモチーフ選びに煌きをみせる田附さんの写真、そしてご両人の対談、この三つで編まれた一冊。12の写真×テクストは、東日本大震災から間もない2012~13年、お二人で出た12の場所への旅の記録だ(最終章のみ原発事故に言及する)。それぞれの土地柄に根づく民衆の習俗に、お二人は息を合わせ食い込んでいく。少々残念と思ったのは、石倉さんのテクストに人間中心主義の残滓がみられる点だ。さらにラディカルな対称性をこそ、いま探求したいもの、と2018/05/24

kuukazoo

10
人類学者と写真家による日本各地の「聖地」巡訪の記録。オオカミ信仰の秩父・青梅、鯨漁の太地浦、鹿踊りの北上山地、そして富士山、諏訪、熊野、鹿島...など12か所。2人の対談、石倉氏の論考、田附氏の写真から成る。そんなにアカデミック過ぎず、イメージ先行で自由に想像や妄想を広げているのだけど、不思議とリアルに感じられて楽しかった。特に、動物と自然との関わりの中で生まれた踊りのこと、藁で作られた人形道祖神、カマガミ(竈の神)、山の神と船、フナダマサマ信仰など。紹介された参考文献も面白そうだった。2022/05/06

can0201

5
12の土地に根差す信仰について、対話、論考、土地の人からの聴き取り、など様々な角度から書かれた本。東北は人と動物を分け隔てず世界を捉えてる(九州は人間中心。動物は狩られるもの)とか、筆者2人の気付きの対話が面白い。個人的には南岩手のカマガミの在り方が興味深く。精魂込めて作った家に、日常の一部としてのカミサマを収める。施主と大工による最後の仕上げって想像が素敵だなぁと思った。2016/02/15

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