出版社内容情報
儒教や道教、易や陰陽五行など、禅と同等以上に茶の湯に今なお息づいている中国文化の、深く、幅広い影響を紹介します。
〈儒教、道教、易……。禅だけではない、茶の湯に息づく中国文化〉
〈東洋文化の清華──茶の湯に息づく中国思想を知る〉
「茶禅一味」という言葉が広く知られるように、茶の湯は禅の影響を多大に受けて来たといわれています。確かに、利休居士をはじめ、安土桃山期の茶人や千家歴代、小堀遠州や片桐石州など、名だたる茶人たちは参禅し、禅に親しんできました。しかしながら、茶の湯のあちこちには儒教や道教、易、陰陽五行といった、禅以外の、中国で生まれ、育まれた思想体系が散見されます。「稽古」「束脩」といった何気なく使っている言葉の出典や、「南方録」や「山上宗二記」「沢庵和尚諭の章」といった文献資料に散見する中国思想や文化を知ることによって、東洋思想文化の清華としての茶の湯のすがたについて改めて考える一冊です。
内容説明
禅だけではない、茶の湯には中国の諸思想が息づいている。儒教、道教、易…。
目次
「藝」について
酒掃・應對・進退
東洋的な藝について―中国の六藝
『論語』と茶道―稽古と温故知新
『論語』と茶道―茶道修行位階論の源
茶道と禮
茶道と禮―常と五常
茶道の美
易と茶道のかかわり
澤庵和尚の茶道観
不老長生の妙薬―茶道と道教
東洋的な藝について―中国の六芸
著者等紹介
関根宗中[セキネソウチュウ]
昭和21年、京都市生まれ。大谷大学文学部仏教学科卒業。哲学修士(中国・南開大学)、芸術学博士(宝塚造形芸術大学)。現在、裏千家事務総長。(一社)茶道裏千家淡交会副理事長。(一財)今日庵常務理事。(学)裏千家学園理事・教頭。平安女学院大学伝統文化研究センター所長・教授。京都大学大学院非常勤講師。兵庫教育大学大学院非常勤講師などを務める。(公財)松下政経塾理事。日本ペンクラブ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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