内容説明
白鳳時代の建築と、昭和・平成の建築が調和して立つ白鳳伽藍。玄奘三蔵の教えと祈りが守り継がれる法相宗の大本山・薬師寺。
目次
巻頭エッセイ 薬師寺と私
現代へのメッセージ 忘れている日本の心
薬師寺の歴史
薬師寺と四神
薬師寺文学散歩
国宝「吉祥天画像」について
薬師寺の東塔と西塔
薬師寺伽藍と花
薬師寺の花会式
著者等紹介
山田法胤[ヤマダホウイン]
1940年、岐阜県生まれ。法相宗大本山薬師寺管主。1956年に入山、橋本凝胤師に師事。1964年龍谷大学文学部仏教学科卒業。同年7月に厚生省慰霊団団員として、アッツ島他戦跡各地巡拝。1971年、薬師寺執事に就任。1990年に奈良・喜光寺住職に就任。1998年に薬師寺執事長、2003年同寺副住職を経て、2009年、現職に就任
平山郁夫[ヒラヤマイクオ]
1930年、広島県生まれ。日本画家。1947年東京美術学校に入り、前田青邨に師事。1961年『入涅槃幻想』で日本美術院賞(大観賞)を受賞、仏教をテーマにした多くの作品を発表する。1976年に日本芸術大賞を受賞、1988年よりユネスコの親善大使として、世界の平和と文化財保護に尽力。1989年に東京藝術大学学長、1992年日中友好協会会長に就任。1998年に文化勲章受章。2009年12月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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榊原 香織
88
”ゆく春の大和の国の薬師寺の塔の上なる一ひらの雲” 佐々木信綱 薬師寺ゆったら塔どすな フェノロサが凍れる音楽と言った東塔。 修学旅行生慣れした面白いお坊様がいるイメージも。 大好きな会津八一の歌も一首 ”すゐえん の あま つ をとめ が ころもで の ひま にも すめる あき の そら かな”2021/04/22
井月 奎(いづき けい)
44
薬師寺は女性的で、すぐ北にある唐招提寺が真柏のごとき落ち着きを醸し、薬師寺は華やかさを香らせます。双方ともになんとも心和らぐ古寺ですが薬師寺がなぜ女性的なのかを考えると、その発願からして天武天皇の皇后(のちの持統天皇)の病気平癒を願ってのことですし、今も行われている花会式は堀河天皇が皇后の病気平癒を薬師如来に願っての供養なのです。お寺の成り立ちと大きな法要の二つが女性への祈りであるから寺院そのものが女性的なのでしょうか?裳階をまとった双塔の美しさは息をのむほどのものです。奈良への思いがいや増す読書でした。2021/02/11
荒野の狼
7
古寺巡礼 奈良シリーズは全10巻だが、その第9巻は薬師寺。本シリーズの魅力はカラーページによる建造物、宝物、行事などの大きな写真と簡潔な説明による解説で本巻では63ページある。旅の想い出に、予習・復習に有用であるが、宝物の一部には秘仏で常設がなされていないものや、他の施設に委託しているものも含まれているのは注意(こうした情報も含まれていれば、より有用になるので改訂の時は考慮して欲しいところ)。2021/06/15
ohmi_jin
2
管主が女性問題で辞任するお寺の解説2018/06/02
愛理ちゃん88
2
勝間池からの写真の場所に行き、写真をとるぞ。2013/09/29